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Soul Eyes

黒顔羊のデジタルフォトギャラリー#2です。光蜥蜴(ヒカリトカゲ=光と影)や錆びたもの・滅びゆくものが大好きです。 自分の魂の目に感光したものは何でも撮ります。


by Black Face Sheep

黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review

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ポチリヌス菌感染により、右手人差指けいれん発作を発症・・・こんな黒猫ちゃんがやってきました。
この可愛らしい黒猫ちゃんは、KIKI PAN320と言う白黒ネガフィルムです。

香港拠点のアナログ写真用品ディストリビューター"Camera Film Photo"によって作られた、全く新しい白黒フィルムだそうです。
中身はドイツで製造された古典的な高速パンクロフィルムなんだとか。

KIKI PANというフィルムの名前は、「Camera Film Photo」 の創業者が飼っている黒猫「KiKi」にちなんで名づけられたそうです。
それに合わせて香港で、こんな黒猫のパッケージがデザインされました。



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上から見ると耳があるし、後ろから見ると菊の御紋があるし、どこから見ても黒猫ちゃんになってます。(;・∀・)



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下から見るとこんな感じ・・・ピンクの肉球がかわいいです。^^
公称ISOは320、まずまず高感度なフィルムです。

昨年手に入れたもう一つの猫ちゃんパッケージ白黒フィルム、"CatLABS X FILM 320 PRO"と同感度です。
ううむ、このKIKIPAN 320は、CatLABS X FILM 320 PROのバッジエンジニアリングなのか?



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とりあえず試写してみることにしました。
レンジファインダーカメラのCanon Canonet QL19 G-IIIに装填中です。
フィルムパトローネに描かれた黒猫ちゃんがこっちを見て、「上手に撮ってニャン」と言ってました。^^



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KIKI PAN 320のパッケージを分解してみました。
内部も猫だらけでした。(;・∀・)

主要な現像薬での現像時間・温度が書かれています。
標準現像薬Kodak D-76の原液だと20℃で8分45秒・・・う~む、15秒単位って、細かいです。(;・∀・)

CatLABS X FILM 320 PROの経験から、公称感度のISO320ではなく、1段弱露出オーバーのISO200で撮ることにしました。
また現像は、例によってADOX ADONAL (Rodinal)の1:200希釈で、60分の静止現像としました。



黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_21173748.jpg
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こちらがKIKI PAN 320の現像あがりのネガシートです。
ぱっと見では、コントラストはそれほど高くないですね、静止現像の効果でしょうか。
36枚撮りですが、38枚撮影できました・・・Canonet G-III 19のQLシステム、なかなか優秀です。

撮影現像諸元は下記の通り。

Canon Canonet QL19 G-III 45mm F1.9
CFP KIKI PAN 320 (EI 200)
Adox Adonal (a.k.a. Rodinal, 1:200, Stand Development, 60 min. at 20 deg. C)
Scanned by Epson GT-X770
Post Processed by Adobe Lightroom classic



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ネガフィルムに表示されるフィルム名は、"CFP KIKIPAN 320 - Meow!"となってました。^^
"CFP"は"Camera Film Photo"の頭文字ですね、"Meow"はもちろん英語の「にゃあ!」です。(;・∀・)



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通常、フィルム写真はフィルム写真専用ブログ"Silver Oblivion"で紹介しています。
でもこのポストはフィルム評価用なので、デジタル写真ブログでもご紹介します。

弱い赤外線写真効果が出せるPR-60フィルターを装着して撮ってみました。
撮影結果を見ると、樹木が白化することはなく、このKIKI PAN 320は赤外域までの感度は無いようです。

CatLABS X FILM 320 PROは赤外域まで感度があって、PR-60を装着すると樹木は白化します。
ここから判断すると、KIKIPAN 320は、CatLABS X FILM 320 PROのバッジエンジニアリングではないようです。



黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_21354819.jpg
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EI200設定とISO100のフィルムより一段有利なので、暗所でも撮ってみました。
でもいくらレンズシャッターでブレにくいとはいえ、手振れ補正機能のないビンテージカメラで1/4秒はぶれますね。(-_-;)

静止現像のおかげで、それほどひどいハイコントラストではないですが、粒状は目立ちます。
「アレ、ブレ、ボケ」を特徴とする、いわゆる「コンポラ写真」適性が高いフィルムと言えそうです。



黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_21353168.jpg
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PR-60フィルター装着なので、絞りを開けられます・・・F2.8ぐらいだったかな。
空のあたりの粒状が物凄いことになっています。

CatLABS X FILM 320 PROに比較すると、コントラストは緩いですが、粒状は粗いです。
デジタルカメラにも「ラフモノクローム」イフェクトがありますが、この荒々しい粒状感とは別物ですね。



黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_21361748.jpg
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EI200なので、ISO100のフィルムより2倍速いシャッター速度が使え、室内でも撮りやすいです。
びゃーっと粒状が荒れて、コンポラ写真っぽくなりました。



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こうしてみると、やっぱりコントラストは高めで、階調数は少ないですね。
Kodak TMXやNeopan 100 Acrosとは月とスッポンです。



黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_11565302.jpg
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コンポラ写真と言えば森山大道さん。
彼の傑作のひとつ「三沢の犬」は、ハイコントラストでとても印象的でした。
でも私の撮った犬には、あんな迫力は皆無です。(-_-;)



黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_21170754.jpg
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KIKI PAN 320、面白いフィルムでした。
この黒猫ちゃんは、とっても気性が荒く尖がった性格の猫ちゃんでしたよ、飼いならすのは大変そうです。

荒々しい粒状がとても印象的、ごく普通の日常的な風景でさえ普通じゃなく写ります。
幻の写真雑誌"PROVOKE"っぽい、いわゆるコンポラ写真と相性が良さそうなフィルムだと感じました。

今回はISO200に減感して撮りましたが、公称のISO320設定で撮ると、さらにコンポラ写真らしくなるかも。
静止現像ではなく高温で通常現像すれば、さらにハイコントラストで粒状もザラくなり、一段とそれらしくなりそうです。

しかし、常用するには辛いフィルムですね。
Kentmere Pan 100や、Kentmere Pan 400の方が階調感も良く、粒状も細かくて使いやすく、安価です。

でも、粗粒子とハイコンにフィルムらしさを感じる人もいますからね、そんな人には、KIKIPAN 320はお勧めかも。
「フィルムだよ、デジタルとは違うよ、ザラザラだよ、中間調出ないよ」と言う雰囲気に満ちてます。^^
KIKIPAN 320で撮った写真、他にもたくさんありますので、ご興味があればご覧ください。





愛知県みよし市三好ヶ丘にて
SONY α7C II
SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO Art

Canon Canonet QL19 G-III 45mm F1.9
CFP KIKI PAN 320 (EI 200)
Adox Adonal (a.k.a. Rodinal, 1:200, Stand Development, 60 min. at 20 deg. C)
Scanned by Epson GT-X770
Post Processed by Adobe Lightroom classic




黒猫キキはコンポラ写真好き - KIKI PAN 320 Review_d0353489_22054560.png



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Commented by voyagers-x at 2024-04-19 05:16
おはようございます ‼️
お〜ちょっと可愛いパッケージングですね
フィルム本体のボディーにも同じニャンコが
うーん......
フィルム全盛時代にもっとこんなフィルムがあっても良さそうだったのに
粒状感が味わい深いですね
デフォルトで盛大な粒状感を楽しめるというのは貴重ですね
アプリで後付けの粒状感とは質感が違い本物ですね。
Commented by j-garden-hirasato at 2024-04-19 06:59
オモシロいパッケージですね。
遊び心に溢れています。
フィルム時代だったら、こんなパッケージは生まれなかったでしょうか。
「アレ、ブレ、ボケ」、コンポラ写真と言うのですか。
これで正解なのですね。
写真の知識のない自分には、?ですが。
いろいろな写真があるものです。
Commented by houbow at 2024-04-19 07:33
これがフィルムとは思えないです
もったいなくて使えない・・・

それにしてもトライXパンドール増感の時代を経た者も
びっくりですねぇ
Commented by fideal at 2024-04-19 08:12
フィルム全盛時代にこんなフィルムがあったら・・

というコメントを拝読して、本当にその通りだなと感じました。
普段は価格のことを考えて、ILFORD HP5 PLUSを使っていますが、程よい粒子感がいいなと思っていますが、このフィルムの質感を好んで選ぶ人は少数派かもしれませんね。

ごていねいで貴重なレポートを拝読させていただきました。
ありがとうございました。
Commented by GHQ1954 at 2024-04-19 08:38
アマの方たちフィルムはいいのだが高くなりましたね びっくりします
わたしもネガは使わなくなってン十年です ポジフィルだけです
しかも小型の35mmなんてここ10年近く使っていません
今フィルムで使うのはシノゴというシートフィルム ポジフィルムだけですね
それでも年々減ってきます 今は大半デジパック取り付けて撮影していますからね
時間のかかるフィルムはどこも嫌がられます高くつくし時間もかかるし手間もかかる
これも時代の流れなんでしょうね でもデジパックだって高すぎて元取るのが大変
Commented by getteng at 2024-04-19 09:00
blackfacesheepさん
ザラザラ感があって、昔のトライXみたいなフイルムなのでしょうか。
Commented by h6928 at 2024-04-19 09:16
ボクが写真を始めて間もない頃、
世間一般でもカメラがずいぶん普及して誰もが写真を撮るようになってきつつあり、
カメラ雑誌も続々と発刊されましたね。
初代「フォトコンテスト」で森山大道さんとかが活躍して一大コンポラブームが沸騰したのも懐かしいです。
ボクの師匠クラスの先輩たち曰く、
「あんなのは写真じゃねぇぞ、真似すんなよ!」
と、大きなお世話で指導していただきましたっけ(^_^;)
あれからもう半世紀を超えるほど時代も変わり、デジタルの世が来るとは(゚д゚)!
デジタルのお気楽さに馴染んでしまうと、もうフィルムカメラには戻れなくなってしまいました(;´Д`)
Commented by 3740s at 2024-04-19 09:31
おはようございます。

お洒落で笑えるパッケージです。

「菊のごもん」や肉球は特に、

フイルムの良さは小生は難しくよく理解できません残念ですが。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 10:44
voyagers-x さん、こんにちは。^^
猫好きのフォトグラファーは、この可愛らしいパッケージに釣られて衝動買い間違いなしですね♪
今まで使った白黒フィルムの中で、最もザラザラですね、粒状が出にくい減感撮影・静止現像でもこのありさま、驚きました。
0
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 10:46
j-garden-hirasatoさん、こんにちは。^^
猫好きなので、愛猫家が作ったフィルムって言うだけで、「使ってみようか」と思ってしまいます。(;・∀・)
1970年前後、学生運動華やかなりし時代・・・「アレ、ブレ、ボケ」は既成概念へのアンチテーゼとして人気でした。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 10:53
houbowさん、こんにちは。^^
私の理解では、減感撮影で静止現像すれば、粒状の粗さは回避できると思ったんですが、KIKIPANは想定外のフィルムでした。
Kodak Tri-XをEI1600で撮影し、現像液温度30℃ぐらいにしてもここまで荒れるかなあ、って思いましたよ。(;・∀・)
Commented by marucox0326 at 2024-04-19 10:54
とかく無機質なカメラ周辺機器の世界。パッケージにも遊び心が大切ですね^^

世の中デジタル化が進む一方で、私のような素人も気軽に楽しめることが多くなりましたが
一方では、アナログ文化をこよなく愛し、固執する方もいらっしゃいますね。
カメラに関しても、スマートフォンでもかなりのことが出来るようですが、
見る人が見れば違いが分かるみたいで、凄いなあと感心するばかり^^;
黒顔羊さんやお仲間の方々も、その辺は知識もおありだし、否定するのではなく
バランスよく使い分けていらっしゃるようにお見受けします。

ただカメラブームの裏でマナーの悪さを指摘する声も多くて
(以前、線路に入って撮影した元アイドルタレントが謝罪してました)
そこだけは気を付けなければと思っています。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 10:56
fidealさん、こんにちは。^^
ILFORD HP5 PLUSは良いフィルムですね、おっしゃるように高感度で程よい粒子感、使いやすい個性です。
もう一本在庫がありますので、次回は、「アレ・ブレ・ボケ」に注力した写真を撮ってみようと思っています。(;・∀・)
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 10:59
GHQ1954 さん、こんにちは。^^
もう一本千円以下で買えるモノクロフィルムは、Kentmere Pan 100/400しかなくなっちゃいましたね、需要が少ないのでしょうね。
シノゴのポジですか、ビュアーで鑑賞するのが楽しいサイズですね、カラーはデジタルの方が好きなので、フィルムはB&Wのみです。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 11:02
getteng さん、こんにちは。^^
Kodak Tri-Xは、増感現像でハイコントラストな粗粒子写真を撮るのに適したフィルムでしたね。
このKIKIPAN 320は、減感撮影で静止現像ですらこんな感じ、ザラザラのハイコンに特化したフィルムのようです。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 11:05
星の小父さま、こんにちは。^^
そうそう、私が高校生のころは森山大道さんや中平卓馬さんのコンポラ写真が大人気でしたよ、私もしっかり真似してました。(;・∀・)
このKIKIPAN 320、もう一本ストックしてありますので、次回はコンポラ写真風味な撮り方をしてみようと思ってます。^^
Commented by ひろかず at 2024-04-19 11:06
パッケージもさることながら、粒粒感がバッチリで、いかにもフィルム写真という感じですね。楽しそうです。人の顔が荒れてよりはっきりしないのがよいです。スナップ写真で使うと面白いですね。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 11:07
3740sさん、こんにちは。^^
このフィルムパッケージをデザインした人、相当な猫ふぇちですね、菊の御紋まで再現するとは芸が細かいです。
デジタルカメラが登場して、もうかれこれ四半世紀経つんですね、フィルムは風前の灯火です。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 11:12
marucoxさん、こんにちは。^^
最近、若い人たちの間で、レコード盤やフィルムカメラが人気なんだそうですよ、デジタルの対極にあって「エモい」んだそうです。
「鉄ちゃん」の中にはマナーの悪いフォトグラファーもいるようですね、良心的なフォトグラファーはえらい迷惑です。(-_-;)
Commented by iwamoto at 2024-04-19 12:22
あの現像法で、この粒状感、暴れ猫ちゃんですね。

中国で、コンデジが流行ってる、とニュースにありました。
中古品の奪い合いだとか・・・。

なんでもある、というのは良いことなのでしょう(笑)
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 12:27
iwamoto師匠、こんにちは。^^
粒状の出やすいロディナールでさえ、1:200希釈の静止現像をすれば粒状はおとなしくなると思ってましたが、この猫は例外です。
20年ぐらい前のコンデジ、いまより個性豊かだったような気がします、チープな絵作りのカメラが多かったですが、そこが人気なのかな。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 12:35
ひろかずさん、こんにちは。^^
パッケージも個性的ですが、出てくる写真はさらに個性的で驚きました。
こんなに粒状が粗いフィルムは初めてですね、こりゃ確信犯的にアレ・ブレ・ボケなコンポラ写真を撮りたくなります。^^
Commented by pothos9070 at 2024-04-19 16:02
フィルムのkikiちゃん。
とっても可愛いけど、少々お転婆さんなんですねw
kikiと言えば、魔女の宅急便に出てくるクロネコも
そんな名前だったかなぁと思い出しました♪
昔々、TXをパンドールの高温増感現像なんかして遊んでましたから
粗粒子ハイコン大好きですw
ハイコン好きで、ミニコピーで撮ったこともありますが
これは失敗(笑)
そんな事ばかりしていたから、粒状性良くきれいな
グラデーションで仕上げるのが今もって苦手です^^;
Commented by blackfacesheep2 at 2024-04-19 21:41
ポトスさん、こんにちは。^^
キキは「魔女の宅急便」に出てくる女の子の名前で、彼女の飼っている黒猫ちゃんの名前がジジでしたね。
Tri-Xをパンドールで高温現像、流行りましたよねえ、森山大道さんは「煮る」と言ってたような・・・私も粗粒子ハイコン世代です♪
by blackfacesheep2 | 2024-04-19 05:00 | Hardware | Comments(24)