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Soul Eyes

黒顔羊のデジタルフォトギャラリー#2です。光蜥蜴(ヒカリトカゲ=光と影)や錆びたもの・滅びゆくものが大好きです。 自分の魂の目に感光したものは何でも撮ります。


by Black Face Sheep

貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1

貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_18060456.jpg
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先月eBayをチェックしていたら、久しぶりに『右手人差指痙攣症候群』の発作が起きました。
私はポチリヌス菌の保菌者で、ときどきこの発作が出るのですよ。(;・∀・)

eBayに44オイロで出ていたカメラを、売手に40オイロにまけろと言ったら、OKと言われてしまいました。^^
というわけで、ドイツのシュトゥットガルトから、中古フィルムカメラがやってきました。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_14543715.jpg
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正面から見るとこんな感じ、ねじ込み式レンズを使うM42マウントのフィルムカメラですね。
ご覧の通りプラボディで、見るからにやぐいです。
あ、『やぐい』と言うのは名古屋弁で「品質が悪い、脆くて壊れやすそう」と言う意味です。

『ロモ』とか『ホルガ』のようなプラボディのトイカメラは可愛らしいですが、こいつは可愛さとは無縁、黒くて不愛想です。
「どうせおいらはプラボディだよ、やぐいんだよ、悪かったよなあ、けっ」とでも言いそうな、開き直ったツラ構えです。

一眼レフって、普通はメーカーのロゴがペンタプリズムに刻印されているんですが、こいつはノッペラボーです。
実はこれ、初めからこんなに不愛想なカメラじゃなかったのですよ。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_23580229.jpg
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こちらがeBayのセラーのページに乗っていた同一品です・・・うちに来た時はこの状態でした。
なぜノッペラボーになってしまったか・・・実は、ボディを掃除するために無水エタノールで清拭したのですよ。

すると、ありゃりゃ・・・安価なペイントで描かれていたせいか、文字が溶けちゃったのですね。(;・∀・)
劣化したプラスチックも同時に溶けて、ただでさえ安っぽい外観が一段と貧相になってしまいました。(-_-;)

このカメラの名前は、Revueflex SD1と言い、ドイツのカタログ通販会社"Quelle"が販売した一眼レフカメラです。
このRevueflex、日本のチノンがOEMした一眼レフで、1980~82年にかけて作られたCHINON CS-4とほぼ同じカメラです。
NikonやCanonなどの一流ブランドとは異なり、「安いが取り柄」の普及版一眼レフです。

おそらくM42マウントカメラの最終進化型です・・・これ以降の一眼レフはすべてバヨネットマウントになりました。
COSINA Voigtlander Bessaflex TMが2003年に出ましたが、あれは好事家用のリバイバル商品ですね。
Bessaflexはシャッター速度が1段速い1/2000が使えますが、その他のスペックはほぼRevueflex SD1と同じです。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_18061486.jpg
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チノンがOEMしたRevueflex、これで3台目となりました。
こんなマイナーブランドのカメラを3台も所有している人って、少ないんじゃないでしょうか。(;・∀・)

いちばん上のRevueflex AC1は、"Welcome Home, Unsung Heroes!"というポストで詳述しました。
全てのM42マウントレンズで、絞連動機構が無くても「自動露出」が可能な、画期的なカメラでした。
残念ながらシャッターが故障してしまい、今は文鎮化しております。(-_-;)
(後日、イエネコカメラさんの修理で生き返りました♪

真ん中にあるのがRevueflex SC1で、AC1にそっくりですが、マニュアル露出バージョンです。
昨年の春にドイツのシュトゥットガルトから到着し、故障したAC1に成り代わって、私のM42レンズを使うための母艦として活躍中です。
このカメラも昨年の『兄の跡を継ぐためにドイツから帰国した弟』と言うポストで詳述しております。

AC1とSC1は金属ボディなので、それなりの質感がありますが、プラボディのSD1はテヤテヤしていて見るからに安っぽいです。(-_-;)
二人の兄は、ボディにグッタペルカ風の革が張ってありますが、三男坊はプラスチックボディと一体成型。
一目でパチモンとわかるシボが悲しくなります。

また二人の兄にはセルフタイマーが付いているのに、SD1はセルフタイマーなし、その代わりに変なライトが付いています。
このライト、シャッターが開いている間だけ点灯しますが、何の役にも立たないギミックです。
「セルフタイマーを省略したのでマヌケに見えるよな、お金かけずに何か付けようぜ」的貧しさを感じ、脱力感夥しいものがあります。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_18060731.jpg
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SD1が二人の兄と決定的に違うのは、シャッターボタンです。
SD1のシャッターボタンはごく普通の形状ですが、二人の兄のそれは、平たい皿のようになっています。
これは瞬間絞り込み測光方式でシャッターボタンのストロークがとても長くて重いため、押しやすくするための工夫と思われます。

また、二人の兄のシャッター回りにはLと書かれたシャッターロックポジションがありますが、SD1にはありません。
ロックがないと暴発が怖いです・・・撮影行程を中断した際、うっかりした拍子にシャッターがリリースされちゃいますからね。
兄二人も普及版のカメラですが、SD1になるとさらに割り切りが激しく、思いっきりチープな一眼レフになっています。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_23573165.jpg
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でも、SD1にもメリットがあるんですよ・・・プラボディなので軽量なんです。^^
ご覧のようにSD1は454g、・・・金属ボディのAC1は632g、SC1は615gと、卵3個分以上SD1は軽量です。
この卵3個分は、SONY a7cとa7IIIの重量差と同じで、長時間撮影していると違いが判ります。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_23573718.jpg
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さらに、もう一つのSD1のメリットは、シャッターショックが極めて小さいことです。
二人の兄は、『ぐわしゃ。』と押し込む瞬間絞り込み測光のため、シャッターショックが極めて大きいのです。
1/8秒以下だと手振れの可能性が激増し、安心して使えるのは1/15秒以上です。(-_-;)

でもSD1のシャッターはとても軽く、「フェザータッチ」と言っても過言ではありません。
広角28mmレンズ装着なら1/8はほぼ実用シャッター速度、気合を入れれば1/4秒でもぶれません♪
SC1があるのにSD1をポチった理由は、重量軽減と緩速シャッター時の手振れ防止を実現したかったからですね。^^



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二人の兄と違って、SD1は測光ボタンがレンズマウントの左側に設けられています。
Pentax SP系や、Bessaflexと同じ方式ですね。
昔、Pentax SPFやSPII、Bessaflexを使っていたので、問題なく使えます。

でも、シャッターショックは大きくても、AC1やSC1の瞬間絞り込み測光の方が使いやすいと感じます。
測光ボタンをいちいち押さなくても、シャッターを押し込んでいけば自動絞が働いて、設定した絞値で測光できるからです。
ワンアクション少なくて済むので撮影リズムが軽快になるし、スイッチの戻し忘れが無いのでバッテリーも消耗しません。^^



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_23575246.jpg
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適正露出を見るには、ファインダーの左横にある3点LEDが指標となります。
ご覧のように、緑が点灯しているときが適正露出です。

緑の上の赤LEDが点灯しているときは露出オーバー、緑の下の赤LED点灯時は露出アンダーです。
これ、いちいちファインダーを覗かなくても良いので、使い勝手が良いです。^^

このSD1の露出計は正確でした・・・やはりSPD素子はCds素子に比べて劣化しにくいようです。
早速Ilford FP4+125を装填して、試写してきましたよ。



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例によって、ロディナールを1:200に希釈し、1時間放置の静止現像で仕上げました。
漏光なし、コマ送りのムラなし、ほぼすべての絞値、シャッター速度を試してみましたが、無問題でした。
なお、このRevueflex SD1で撮った写真は、私の英文フィルム写真ブログに置いてあります。



貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_18061183.jpg
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Revueflex三兄弟の三男坊、見た目は貧相ですが、ちゃんと仕事ができました。^^
このRevueflex SD1は小型軽量だし、シャッターショックも小さく、安価・・・良い選択肢だと思います。

ちなみに、ここに装着してあるHanimex 28mm / F2.8 MCも、この貧相なカメラに良く似合うチープなレンズです。
Hanimexとは、オーストラリアやニュージーランドで通信販売された撮影機材のブランドで、OEM100%だそうです。

この28mm、”Made in Japan"の刻印以外は謎のレンズで、日本のどのメーカーが作ったのか、判然としません。
でも重量180g、最短撮影距離は25cmと、小型軽量で使いやすいです・・・撮影サンプル、たくさんあります。^^

Made in Japanの安物カメラと安物レンズ、ドイツ製某レンジファインダーカメラやレンズと違って、所有する満足感は皆無です。
でも、撮れる写真に大きな違いはないと思います・・・あ、「個人の感想」です。(;・∀・)
ブランド信仰が無い方、人の目を気にしない方、低コストでフィルムカメラを使ってみたい方にはお勧めです。^^





愛知県みよし市三好ヶ丘にて
SONY α7c
SONY FE 50mm F2.5 G
Adobe Lightroom Classic


貧相だが仕事はできる三男坊 - Revueflex SD1_d0353489_22054560.png


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Commented by voyagers-x at 2023-04-11 05:26
おはようございます ‼️
昔のフィルムカメラの形状、素敵ですね
Simpleで使い易そうですね
うーん......フィルムの値段が尋常じゃないので使えないのですが
デジタルカメラの機能、何となく近年過剰に感じます
エプソンR-D1の様なカメラが出たら売れそうなのに ^_^;
Commented by getteng at 2023-04-11 06:49
blackfacesheep2さん
オ-ルド・フイルムカメラであれ、何でも操作できるって天才的ですね。
老生のところには何台かのフイルムカメラがありますが、もう面倒で放置状態です。
老生が死んだら、子供はカメラをやらないので、まとめてゴミ扱いになるでしょうね(´;ω;`)ウゥゥ
Commented by j-garden-hirasato at 2023-04-11 07:01
のっぺらぼうも、
これはこれで、味わいがありますか(笑)。
同じカメラを3台、
カメラマニアでも、なかなかおられないのでは。
フィルムカメラって、
自分で使ったわけではないのに、何か親しみが湧きますね。
何ででしょう。
Commented by hazuki27s at 2023-04-11 10:29
おはようございます。
おお、これは格好いい^^
葉月の場合はカメラに詳しい訳ではないけれど
去るカメラ屋さんで中古カメラやオールドレンズなどを配信しているので
興味津々☆彡
M42というと,葉月の持っているオールドレンズも使えるかも? 
と言っても、フィルムカメラは苦手^^;
銀塩カメラが好きな人には,メッチャいいのでは?
軽いのも良いですね♪
どんな写真が撮れるのでしょうか?

あ、別サイトで拝見してきました^^
意外と写りもいいようですね?
腕前がいいせいかもしれないけれど、凄く良かったです♪
ポチ☆彡×2
Commented by iwamoto at 2023-04-11 12:14
わたしはプラ好きなので、金属には拘りません。
でも、フィルムカメラでは金属が優位だと思います。

引っ越す時が来るのですよね・・・。
早い方が良いと思いますが、話は進んでいるのですか。

近所に、女性の一人暮らしが2件も発生しました。
人口密度が高くなりました・・・。
Commented by lapie-fr at 2023-04-11 13:10
今朝のイッチ好きは ヌメロ1

カメラの話は 知らないのでパス(笑
相方さまのクマさんは ほんと優しい表情があって素晴らしいです

Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:15
voyagers-xさん、こんにちは。^^
フィルムカメラも、金属ボディのモデルは存在感がありますね、プラスチックでモーター巻上はつまらないです。
フィルムを使う人が少なくなったので、フィルムの値段はどうしても高くなってしまいますねえ・・・(-_-;)
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:16
getteng さん、こんにちは。^^
昔のフィルムカメラは構造がシンプルなので、メーカが違っても操作可能なんですよね。
きょうびのカメラは結構モデルによる差が大きくて、慣れるまでに時間がかかりますね。(;・∀・)
Commented by jikomannte at 2023-04-11 18:20
中古の廉価版カメラ、その長短を知って使うのがまた
楽しからずや何でしょうね。
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:23
j-garden-hirasato さん、こんにちは。^^
原題のミラーレス一眼のメーカー名を、パーマセルテープで隠して使っている人もいますね。
チノンは長野県にあったカメラメーカーですよね、今はカメラ事業から撤退してしまったようです。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:26
葉月さん、こんにちは。^^
M42と言うのは、大雑把に言えば42mm系のネジマウントのレンズのことで、供給量は豊富ですね♪
それゆえ、M42の沼にはまるとなかなか大変そうです・・・日本とドイツに膨大な数のレンズがありますよ。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:29
iwamoto 師匠、こんにちは。^^
今回のロゴ消失事件で、製造後長時間経由したプラスチックの対候性の無さをまざまざと見せつけられましたよ。
今のところ、引っ越す予定はないですよ、義姉の家もあるのですが、あれはあまり住みやすい家とは言えません。(-_-;)
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:30
らぴさん、こんにちは。^^
カメラとかレンズなどのハードウェアを、ブツだけ撮ると可愛くないので、ベアさんたちにお手伝いしてもらうことにしています。^^
何十体といますし、新作もどんどん作ってるんですが、お気に入りのベアはある程度決まってきますね。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:32
純さん、こんにちは。^^
そうそう、廉価版のカメラやレンズも、個性が豊かで楽しいです。
昔の工業製品は、今の工業製品よりも個性が明確でしたね。^^
Commented by pothos9070 at 2023-04-11 18:35
ひゃぁw
面白いお話し。
こんなカメラがあること自体知りませんでした。
酷評のカメラくんですけど、軽量だし
シャッターショックが少ないってのが良いですねw
これで撮った作品はタクマーの55㎜なんですね。
カメラくん、レンズくん、これからも長持ちして
頑張ってくれるといいですね(^-^)
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 18:57
ポトスさん、こんにちは。^^
Takumar 55mm F1.8は銘玉ですよね、これでフィルム写真を撮りたいがために、M42レンズの母艦が必要なんです。^^
一応、SONY Eマウント用のアダプターも持っているので、たまにはデジタルでも使ってみようかなあ♪
Commented by cedar-rose at 2023-04-11 19:07
こんばんは~♪
私が唯一持っているフィルムカメラCanonのAE-1+P、オブジェになっています^^;
シャッター音が大好きでしたけれど、すぐに無くなる電池が決してお安くなかったのが玉に瑕。
レンズ3本は無印α7でお仕事中です。
ドイツの真似して作ったソ連製が面白いと聞いたことが有りますが、レンズの話だったかな?
Commented by blackfacesheep2 at 2023-04-11 19:47
cedar-rose さん、こんにちは。^^
フィルムカメラ末期のモデルはどれも自動巻上で電池消耗が激しかったですね、RevueflexはSD1は電池の要らないカメラです。^^
ドイツの真似して作ったソ連製・・・ゾナーコピーの85mmとか50mmとかいろいろありましたね、どれも良く写ります♪
by blackfacesheep2 | 2023-04-11 05:00 | Hardware | Comments(18)