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Soul Eyes

黒顔羊のデジタルフォトギャラリー#2です。光蜥蜴(ヒカリトカゲ=光と影)や錆びたもの・滅びゆくものが大好きです。 自分の魂の目に感光したものは何でも撮ります。


by Black Face Sheep

満開の桜の中で眠るイタリアの庭師

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満開の桜の向こう側に、一台のクルマが見えます。



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前に回ってみると、こんなレトロな丸形ヘッドライトを持つ旧車でした。
よく見ると、CARELLOの文字が・・・おお、このクルマはイタリアのキャレロ製のヘッドライトを持っているんですねえ。
私が若い頃、外車のヘッドライトは、英国車はルーカス、フランス車はシビエ、イタリア車はキャレロが相場でした。^^



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室内を覗くと・・・おお、左ハンドルです・・・シングルメーターです・・・
60年代欧州のコンパクト車の香りがしてきますねえ。^^



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リアのコンビネーションランプはこんな形でした。



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ルーフはキャンバストップです・・・つーことは、アレですね♪



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そう、1960年代のイタリアの国民車、Fiat 500です。^^
元々はカバーがかけられていたようですが、ボロボロになって本体が露出しておりました。
「自殺ドア」仕様なので、前期型と思われます。



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しかしこのフィアット・チンクエチェント、横から見ると普通のチンクとはまるで異なるシルエットです。
そう、バンボディなんですよ、ほ~、こんな珍品があったんだ♪

調べてみたら、Fiat 500 Giardinieraと言うのが本名のようです。
「フィアット・チンクエチェント・ジャルディニエラ」・・・イタリアンなお名前ですねえ。^^

Giardinieraは、Google翻訳によれば、イタリア語で「庭師」を意味するようですね、庭師さんが主要顧客だったのでしょうか。^^
Fiat 500のバンボディとして1960年から1968にかけて作られたクルマでした。

その後、ブランド名をアウトビアンキ銘に変更し、1968年から1977年まで生産され、合計327,000台も作られたようです。
FIATブランドは1968年までですから、この個体は若く見積もっても54歳ってことになりますね。



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後ろから見たところです。
実はこのイタリアの庭師さんの情報は、私の写真友達のI君からもらいました。
I君は優秀な「草ヒロハンター」として、魅力的な廃車を見つけると、私に連絡をくれるのですよ。^^

彼が送ってくれた写真を見たとき、第一印象は「ルノー4もどきの改造軽自動車かな?」でした。
上の写真のリアスタイルがフランス車のルノー4に似ており、しかしもっと小さく、2ドア仕様でしたからね。

現地検分に行ってみて驚愕しました・・・改造軽自動車なんてとんでもない、正真正銘のイタリアンでした。^^v
I君、今回も貴重な情報提供、ありがとうございました♪



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それにしてもこのイタリアの庭師、良い場所で朽ちて逝ってましたね。
桜のトンネルのすぐ横なのです。



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その桜のトンネルの中から顔を覗かすイタリアの庭師さんです。^^
かなり錆が出てますねえ・・・長い間放置状態だったのでしょうねえ。



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でもこの桜のトンネルを行き来する方々は、赤錆びた庭師には興味はないようでした。
散歩を楽しむ家族連れがほとんどでしたねえ。^^



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中には周到にバーベキューの準備をしたグループもいました。
人の姿が見えませんでしたが、ひょっとして透明人間のグループだったのかも・・・(;・∀・)

デジタル写真ブログにはほぼ出してませんが、私のフィルム写真ブログには、「透明人間シリーズ」の写真がたくさんあります。
2022/4/3現在、134件ほど「透明人間写真」があるのですよ。(;・∀・)



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まさかこんなのどかな桜のトンネルのすぐそばに、イタリアの庭師が眠りについているとはだれも思わないでしょうねえ。



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草むらに埋もれて朽ちて逝く旧車は、「草ヒロ(草むらのヒーロー)」と呼ばれています。
このイタリアの庭師の場合は、さしづめ「桜ヒロ(桜の中のヒーロー)」でしょうか。




愛知県日進市にて
SONY α7c
Tamron 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)
Adobe Lightroom Classic



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Commented by voyagers-x at 2022-04-11 05:31
おはようございます ‼️
素敵な桜の風景ですね
家族の楽しそうな雰囲気
あー、見ているだけで癒されそうです
フィアット、うーん......素敵ですね
運転席かなりスカスカで超シンプルな構造ですね
日本車がちょっと賑やかすぎるのかもしれませんが^^;
外から覗き込むような運転席の向こうの桜の写真
撮り方が素敵ですね
写真の撮り方は、前ボケ後ろボケが肝ですね^^;
Commented by j-garden-hirasato at 2022-04-11 06:21
おおー、フィアットが静かに…。
このバン仕様のモノは初めて見ました。
ナンバーは外して廃車にしたものの、
捨てられなかったのかなあ。
気持ち、分かりますねえ。
キレイに塗装をし直せば、
インテリアとして、まだまだ復活できそうですが、
このまま朽ちて行ってしまうのは、もったいないですねえ。
Commented by getteng at 2022-04-11 08:48
blackfacesheep2さん
貴兄は何事にもお詳しいですが、車に関しても生き字引みたいですね。
老生は端から免許も持たず、両家の我々の代までは運転を禁止されていました。
よって、免許を持っている者はいません。
日本一変な家族ですよ(´;ω;`)ウッ…
Commented by iwamoto at 2022-04-11 09:27 x
これはまた、ウマいところでウマいものを見つけたものですね。
どこぞの植物園に置いてあったらもっと面白いでしょうが。
ガーデナーということですね。 初めて見ましたよ。

わたしの庭园日记はピッコロ・ジャルディーノの記録として始めましたが、山だし傾斜地だし、その名は取りました。

Commented by houbow at 2022-04-11 09:28
こんなところに何故車が・・・
駐車場になっているんですねぇ・・長期無断駐車!
この土地の所有者だったりして。
花はなんにでも似合うものですね。
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 11:16
voyagers-xさん、こんにちは。^^
ここの桜のトンネルは、ほぼ地元の人しか知らない桜の名所みたいですね、満開なのに空いていました。^^
FIATはイタリアの大衆車ブランドで、チンクの他にもパンダとかプントとか、安くてちっちゃな車が魅力的です。
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 11:21
j-garden-hirasato さん、こんにちは。^^
街中ではときどきまだオリジナルチンクも走ってるのを見かけますが、バンボディは初めて見ました。^^
新しい水冷FFチンクにも、このバンボディのジャルディニエラが登場するらしいですね、EV化するとも聞いています。
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 11:24
getteng さん、こんにちは。^^
愛知県の田舎は公共交通機関の利便性が悪く、車が一番便利で、家族の人数分を所有している世帯も少なくありません。
高校を卒業したら、とりあえず自動車免許をとる、というのがお約束になっていますね。(;・∀・)
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 11:26
iwamoto 師匠、こんにちは。^^
桜満開の春も素敵ですが、オレンジ色に紅葉した10月も素敵だと思うので、秋にも再訪予定です♪
イタリア語はまるでわからないのですが、きょうびはGoogle翻訳が簡単に使えるので便利になりました。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 11:29
houbowさん、こんにちは。^^
一応、駐車場の隅っこの方に置いてありました・・・オーナーはこの土地の所有者の可能性がありますね。
カバーが外れてしまっているのを見ると、この庭師さんはその存在を忘れられているのかも、廃車愛好家にはありがたいです。
Commented by jyuujin at 2022-04-11 12:15
博学ですね~

そして、写真を上手くドキュメンタリー調に並べてますね
いつも「なるほど、なるほど・・・」 と思いながら
拝見してますよ
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 13:13
北の旅人さん、こんにちは。^^
いやいや、昔から古い欧州車が大好きだったんですよ、お金にならないトリビアばかり知ってます。(-_-;)
基本的にドラマっぽい組写真が好きなので、撮影時にも意識してるのかも♪
Commented by lapie-fr at 2022-04-11 13:49
わっうっ、、、ですねえ
♫ 桜の木の下に車をとめれば~
   君は 調子はずれ 口笛を吹く~ぅ~ ♪
いやいや、廃車
「自殺ドア」っでしか??

庭師の車、、、
今日は、いろいろ満載
草ヒロ・ハンターのI君さまにもメルシっを  (笑

Commented by floreta2 at 2022-04-11 14:07
こんにちは〜。
ありまぁ〜 なんてぷりちぃなんでしょうか♥
きゅんきゅんちゃんちゅん( ´艸`)
こんなのがいいぃぃぃ〜

  ほしいです 綺麗にしてあげて乘ってみたくなります
今はビートルの代車ですが 人気のない車種ですよね
ひとつ前のビートル それが代車だと聞いて
ショックでした。 
バンボディとは初めて見ました。庭師かぁ〜なるほど〜
まだ生まれてない頃だわぁ(笑)
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 19:47
らぴさん、こんにちは。^^
進行方向側にガバッと開くドア、旧車には多かったんですが、事故をすると危険なので、suicide doorって呼ぶんだとか。
小っちゃなクルマなので、若い女性の庭師さんが苗木や道具類を積んで走っていたら、似合いそうですね~♪
Commented by blackfacesheep2 at 2022-04-11 19:49
フロちゃん、こんにちは。^^
この時代のクルマって、どれも個性豊かでかわいいんですよね、ビートルしかり、ミニしかり、このチンクしかり。^^
私が学生の頃はまだ空冷リアエンジンの初代ビートルをよく見かけました、フラット4と言われる独特のエンジン、乾いた音が好きでした。^^
Commented by jikomannte at 2022-04-11 20:13
レアなデザインの廃車と桜、長閑な散歩写真になってますね。
Commented by golden_giraffe at 2022-04-11 22:37
わぁー、FIAT500にこうした派生モデルがあったんですね^ ^
「庭師」の名前がついているとのことですが、FIATが名付けるとなんだかおしゃれに聞こえてきます。
さすがにここまでくると復活は難しいでしょうが、魅力的な被写体として今後も活躍をしてもらいたいです^ ^
by blackfacesheep2 | 2022-04-11 05:00 | Vehicles | Comments(18)