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Soul Eyes

黒顔羊のデジタルフォトギャラリー#2です。光蜥蜴(ヒカリトカゲ=光と影)や錆びたもの・滅びゆくものが大好きです。 自分の魂の目に感光したものは何でも撮ります。


by Black Face Sheep
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英国から来た小妖精は不思議系

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私のところにこんな青い物体がやって来ました。
"ILFORD"のロゴが印象的です。



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"ILFORD"と言えば、1879年にアルフレッド・ハーマンが英国で創業したフィルム製造メーカーです。
イルフォードの白黒フィルムは、最近の私のフィルム写真ブログ"Silver Oblivion"で、もっともよく登城するフィルムです。

また、プリンターで印刷する際も、フォトペーパーはイルフォードばかり使っております。
イルフォードのペーパーは発色が良く、質感が良いからですね。



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その老舗フィルムメーカーのイルフォードが製造したカメラがコレ・・・ILFORD SPRITE 35-IIです。
"SPRITE"とは英語で小妖精の意味で、英国車好きなら小型スポーツカーのAustin Healey Spriteを思い出すでしょうね。
でも日本ではほぼ、清涼飲料水の名前として認識されていますね。(;・∀・)

私の友人ブロガーのFilm & Gasolineさんが、この英国の小妖精を紹介されていたんですよ。
それを見て、イルフォードファンの私はイチコロとなり、ポチリヌス菌感染による右手人差し指痙攣発作が起きてしまいました。

「チープなプラスチック製だぜ、高級感皆無だぜ、けけけっ♪」とでも言いたげな小妖精がうちにやって来ました。
なんせ新品でも5,000円でお釣りの来る、安いカメラですからね。
カラバリは何種類かあるようですが、どうせプラスチックなら一段とそれっぽい、鮮やかなブルーを選びました。



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このイルフォード・スプライト35IIの仕様は、下記の通りです。

・光学レンズ:31mm、F9、1枚構成
・撮影距離:1m~無限遠
・シャッタースピード:1/120秒
・フラッシュ:内蔵フラッシュ チャージ時間15秒
・フィルムフォーマット:135フィルム(24x36mm)ISO 400/800(推奨)
・ファインダー視野率:70%

レンズ付フィルム「写ルンです」とよく似たスペックですが、この小妖精は使い捨てではなく、フィルム交換可能です。
ピント調節不可、絞値調節不可、シャッタースピード調整不可、変えられるのは装填するフィルムの種類だけ。
巻き上げて、構図して、シャッターを押すだけしかやることがない、潔いほどシンプルなカメラです。

推奨フィルムがISO 400/800となっているのが面白いです・・・確信犯的露出オーバーの推奨です。
「絞F9でシャッター速度1/120秒」の固定なら、ISO100の常用感度フィルムで、晴天順光のオーバー目の適正露出だと思うんですけどねえ。
私がISO100のフィルムで晴天順光に撮るときには、F11で1/125がデフォルトです。

でも、ネガフィルムなら、ラチチュード(露出寛容度)が鬼のように広いですから、大丈夫でしょうね。
晴天日中順光時、この絞値・SSだと、ISO400のフィルムなら2段、ISO800のフィルムなら3段オーバーですが、まずまず写ると思います。

ネガフィルムってアンダー側は一段、オーバー側は三段までなら、なんとかプリントできるネガが出来上がります。
つまり適正露出がF8で1/500秒だったとしても、1/1000秒~1/60秒のどこを使ってもなんとかイケる、と言うのがネガフィルムです。^^
ただしこの小妖精は、露出にシビアなリバーサルフィルムでは使えませんね。(-_-;)



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この英国から来た小妖精、使い捨てカメラと違って、まずはフィルムを装填しなければ使えません。
なかなか綿密な取説が付いて来るので、この通りに装填すれば大丈夫です。
付属の取説は英語バージョンですが、ちゃんと日本語版の取説もネットに上がっています。

私は推奨されているISO400/800のフィルムではなく、ISO100のOriental Seagull 100を装填しました。(;・∀・)
とりあえず晴天順光で撮ろうと思ってたので、ISO100で十分だと思ったのですね。

「おい、ILFORDのカメラだぞ、なぜILFORDのフィルムを使わないんだ?」と、お叱りの声が聞こえてきそうです。
たまたまSeagull 100が余っていたので、その消化を優先しました。(;・∀・)
Oriental Seagullも、ILFORD同様、英国のハーマン・テクノロジーが作ってるので、親戚みたいなもんだし。^^;


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「巻き戻しクランク(c)を押し込み、フィルムを引き出して2つ目の穴を巻上軸に引っ掛ける」
厳密ですねえ、どこの穴でも良いわけではなく、2つ目の穴を指定するとは・・・いつも私はテキトーに引っかけてます。
でも最初ですから、取説通り、二つ目の穴に引っ掛けてフィルムを装填しましたよ。



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単四乾電池を底部に入れます。
これはフラッシュ発光用ですから、暗所で撮らないなら、入れなくても無問題です。
というか、フラッシュの他には、電気で動くパーツが何一つないですからね。



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レンズの右隣にあるスイッチを矢印の方向にスライドしてやると、フラッシュに充電が始まります。
電池が新しければ、数秒で充電完了し、上部のパイロットランプが点灯して撮影準備OKを伝えてくれます。

左側に見えるだ円形の突起物がシャッターレリーズボタンです。
その下に見える窓が、フィルムカウンターです・・・こいつが曲者でした。
カウンターの数字が30を示した時点で、フィルムが巻けなくなりました・・・ん?36枚撮りフィルムなのに?初期不良か?

しょうがないのでカメラの裏にあるクラッチリリースボタンを押し、フィルムを巻上げしました。
現像して、また戸惑いました・・・30コマどころか39コマも写ってましたよ。^^



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いや~、自分の感覚でも、30コマよりもっと多く撮った、と思っていたのですよ。
でも、12枚撮りのRolleiflexや10枚撮りの「ばけぺん」ならともかく、36枚撮りで何コマ撮ったか、なんて覚えきれません。

我が家に来たILFORD SPRITE 35-II、フィルムカウンターが初期不良で、販売会社に返品することになりました。
このカメラはフィルムカウンターがトラブっている個体が多いようです。
このカメラを紹介してくれたフィルガソさんの個体も、フィルムカウンター故障で初期不良交換となったそうです。

それにしても、実際には39コマも撮れていたとは・・・驚きです。
135判フィルムは「36枚撮り」であっても、余裕をもって少し長めに作ってあります。

今までRollei 35やRevueflex ACで38枚撮ったことはありますが、39枚は未体験です。
フィルム端を2つ目のパーフォレーションに入れたおかげで、規定の36枚ではなく39枚コマも撮れちゃったのですね。

この英国小妖精で撮った写真は、私のフィルム写真ブログにすでに上げてあります。
スキャンしていて最初に感じたのは、「ファインダーで見た画角と実写真の画角の乖離がでかい」ってことです。

なんせ視野率70%です・・・フレーミングしてない部分が盛大に写っておりました。(;・∀・)
英国小妖精のファインダーは、31mmにしてはやけに狭いなあ、と感じたのは、錯覚じゃありませんでした。

レンズ中心部の画質はかなり良くて、逆に驚きました・・・単玉の割には良いお仕事ぶりです。
でも周辺部は盛大に流れてましたね。
フィルガソさんのところの小妖精はさらにシャープに写っているので、個体差も激しいようですね。

また、プラスチックの安っぽい筐体でモルトも何も入ってないのに、遮光性は無問題でした。
ぺなぺなのプラスチックボディは柔軟性に富むので、筐体がたわんで密着することで、漏光しにくいのかも。



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ちなみにサイズは、小妖精の癖にRollei 35Sよりは大きいです・・・というか、Rollei 35系が小さすぎるんでしょうね。
でも重さは大違い、小妖精は122グラムしかありませんが、Rollei 35Sは328グラムあり、持ち重りします。
この2台、同じコンパクトカメラですが、性格がまるで違うカメラですね。

何もいじれない小妖精に対し、ピント、絞、シャッター速度、すべていじれるRollei 35・・・
誰が撮ってもそこそこ写るのが小妖精、腕に覚えのある人が撮れば良い写真が撮れるけど素人には手強いRollei 35・・・
初めてフィルム写真を始める人には、ILFORDの小妖精の方が手が出しやすいでしょうね。



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ちなみに"SPRITE 35-II"の「II」は、このモデルは”Mark-II”だからなんだそうです。
ILFORD SPRITE 35 Mark-Iは1964年に発表され、不細工スレスレの不思議系デザインが魅力的でした。
そういやAustin Healey Spriteも、mk.1は「カニ目」と呼ばれる個性的なデザインで、mk.2から普通になりましたね。^^

初代のコンセプトも二代目同様の「押すだけカメラ」でしたが、絞はF8~16まで調整可能だったようです。
シャッター速度は1/40秒でした・・・高感度フィルムが一般的じゃなかった時代ですから、しょうがないですね。
初代の小妖精、eBayに出てないかなと思って探しましたが、さすがに50年以上前のモデルなので見つかりませんでした。



愛知県みよし市三好ヶ丘にて
SONY α7c
SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art
Adobe Lightroom Classic



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Commented by getteng at 2021-09-26 07:17
blackfacesheep2さん
「写るんですよ」の英国版ですか。
よく見るとオモチャじゃないですね。
でも、取り扱いはじゃじゃ馬的かな?
film-gasolineさんも、最近、これでよく撮られております。
あなた方はどんな馬でも乗りこなせるということですね。
Commented by j-garden-hirasato at 2021-09-26 07:57
記事を拝見していて、
フィルム時代を懐かしく思いました。
フィルムを装着するちょっとした緊張感、
何とも言えませんでした。
シャッターのカシャっという感覚、
堪らなかったです。
写真も丁寧に撮っていたなあ…。
でも、もうフィルムで撮ることはないかなあ。
Commented by yuta at 2021-09-26 08:09 x
KodakやAgfaもありますね。
Kodakは富士パレットプラザで売ってます。
ILFORDとAgfa形が同じですね。
チープなトイカメラだから気楽に楽しむのがいいでしょう。
きれいに撮れたら嬉しいですよね。 ^~^
Commented by houbow at 2021-09-26 08:55
パトロルネが簡単にこじ開けられた時代には長巻を巻き込んで
長さが適当だったので40枚撮りました。
その後遺症でデジタルの今でもフォルダーは40コマづつです。
フィルム一本のべた焼きの量です。
Commented by golden_giraffe at 2021-09-26 11:29
フィルガソさん家と姉妹の妖精さんですね^ ^
さすが姉妹だけあってこじらせ方も一緒でしたか^ ^
プラ製なので当然かもしれませんが122gは軽いですね。
39枚撮りはお得感満載に感じてしまいます^ ^
Commented by iwamoto at 2021-09-26 14:43 x
カニ目になってない、と思って読み進めましたが、ご紹介の前期型は、いかにもその時代といったイメージです。
当時は、あれが「デザイン」だったのですね、嫌いじゃないです。
現行機は、とてもオシャレに見えます。 どちらも時代に即しているということでしょう。
この子は、良いところに嫁に来たと思いますよ。
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-26 19:00
getteng さん、こんにちは。^^
「写ルンです」に似てますが、使い捨てではなく、フィルムを交換すれば何回も使えるチープなカメラです。
フィルガソさんは面白いものを見つけてくる天才なので、私はいつも便乗させてもらってます♪
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-26 19:02
j-garden-hirasatoさん、こんにちは。^^
フィルムカメラを使ったことがない若い人たちの中にも、あえてフィルムに挑戦する人もいるようですね。
そんな人たちにとって、フィルム装填がスリルたっぷりの作業なんだそうです。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-26 19:04
yutaさん、こんにちは。^^
そうそう、AGFAのはまるっきりILFORDと同じっぽいですね、Kodakのも極めてよく似ています。
かつてのフィルムメーカーが、フィルムの消費拡大を期待して投入してくるのも、わかるような気がします。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-26 19:09
houbow さん、こんにちは。^^
かつては長巻フィルムを売ってましたよね、経済的ですが暗室が無いの、で使ったことがありませんでした。
私が使っているNikon F3は、36枚きっちりしか撮れませんね、プロ仕様なので安全優先なのでしょうね。
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-26 19:11
金の麒麟さん、こんにちは。^^
フィルガソさんちは精悍なブラックボディですが、うちの子は軽薄なターコイズブルーです。^^
到着した時に、「こんな工作精度で大丈夫かなあ」って思いましたが、案の定、トラブりました。(;・∀・)
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-26 19:13
iwamoto師匠、こんにちは。^^
英国人的な命名センス、面白いですよね、スポーツカーやカメラに「小妖精」とつけるとは。^^
初代の小妖精の造形はやっつけのように見えて実に巧みに作られており、シトロエン2CV的チープシックを感じます。
Commented by film-gasoline at 2021-09-26 23:16
こんばんは。
またまたご紹介いただき恐縮です^^;
数あるカラーからブルーを選んで正解ですね!
とても映えます^^
うちの子とても地味~に思えてきました^^;
Commented by blackfacesheep2 at 2021-09-27 10:03
フィルガソさん、こんにちは。^^
ブラックにティールグリーンやマゼンタもオシャレかなあと思ったんですが、結局ブラック&ブルーにしました。
この手のカメラは「プラスチックでござい」って感じがもろに出ている方が可愛らしいですね♪
by blackfacesheep2 | 2021-09-26 05:00 | Hardware | Comments(14)