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ベアさんが手にしている、まあるいきれいな水色のガラス板・・・これは先日ご紹介した、「発狂系発色のフルスペクトルカメラを正気に戻らせるためのフィルター」ですね。実は私、この他にも様々なカラーのフィルターを所有しています。
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フルスペクトルカメラは、あらゆる波長の光に感光します。様々なカラーフィルターを装着することで、特定の波長の光にのみ反応させることがが可能です。
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それぞれのカラーフィルターの簡単なご紹介をしてみましょう♪
1.UV/IR Removal Blue Filter: 紫外線・赤外線をカットし、フルスペクトルカメラを普通のカメラに戻す水色のフィルター。
2. MC-80B Filter: タングステン電灯の下でデイライトカラーフィルムを使って撮影する際、赤くなるのを補正する瑠璃色のフィルター。
3.PO1 Green Filter: 白黒フィルムでポートレートを撮るときに、肌のトーンをきれいに出すための使う緑色フィルター。
4.YA3 Orange Filter: 白黒フィルムで空を暗く落としたいときに使うコントラスト増強用オレンジ色フィルター。
5. PR-60 Dark Red PL Filter: R1フィルターにPLフィルターを重ね、疑似赤外線写真が撮れる暗赤色フィルター。
6. IR720 Infrared Filter: 720nm以下の可視光をカットする赤外線写真撮影用の濃赤色フィルター。
今回、私のα5000(改)のフィルター無しの状態と、6つのカラーフィルターを装着した状態で、写りがどう変わるか、実験してみました。フルスペクトルカメラの「七変化」実験です♪ただし、それぞれのカラーフィルター、直径が異なるのですよねえ。
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そのフィルターサイズを調整するための装置が、上でベアさんが眺めている輪っかです。ステップアップリングって呼ばれてますね。
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七変化その1は、「フィルターなし」です。私のSONY α5000(改)で、何もつけずにそのまま撮った写真がコレです。頭のネジが数本飛んでしまったっぽい、発狂系というか多幸症っぽいファンキーな発色です。
デジタルカメラのセンサーは本来、近紫外線から可視光、近赤外線の短波長部分までの領域にわたって感度があります。
光の波長で約300 nm から 1000 nm位までの範囲です。可視光の波長範囲(400nm - 700 nm)に比べ、非常に広い波長に感光します。
でも、紫外線や赤外線まで写ると、こういう赤みを帯びた発狂系写真になってしまいます。「おいらどんな光でも写るじょ、楽しいじょ、けけけけっ♪」って感じです。(;・∀・)
このフルスペクトル改造カメラ、天体観測によく使われます。センサーが本来持つ集光能力を100%発揮させられるので、暗い夜空や天体撮影等で有利な撮影を行えるんだとか。
シャッター速度を見ると、ISO100でF8なのに、1/1000です・・・このお天気なら普通は1/400ですから、1段ちょっと光量が多いです。紫外線や赤外線が入ることによる光量増加なのでしょうね。
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七変化その2は、「UV/IR Removal Blue Filter装着」です・・・私は「正気フィルター」と呼んでいます。^^
400nm以下の紫外線、700nm以上の赤外線をカットし、可視光の波長範囲(400nm - 700 nm)のみに感光させるフィルターです。発狂系のフルスペクトルカメラを正気に戻すフィルターです。
このフィルターとほぼ同色、きれいな水色のフィルターが、一般的なデジタルカメラのセンサーの前に置かれています。私がパナソニックのコンデジ、Lumix TZ3を赤外線カメラに改造した際には、この色のフィルターをセンサー部から撤去しました。
この「正気フィルター」を持っていれば、赤外線写真用に使っているフルスペクトルカメラが、いつでも正気に戻せます。赤外線写真を撮る際も、専用機ではなくフルスペクトルカメラの方が応用範囲が広くて楽しめますね。
シャッター速度を見ると、ISO100でF8で、1/320でした。どピーカンの順光だったので、ほぼ"Sunny 16"ルール通りですね。(F16で1/感度、ISO100ならF16で1/100、F8なら1/400)
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七変化その3は、「 MC-80B Filter装着」です・・・私は「晩秋フィルター」と呼んでいます。^^
タングステン電灯の下でデイライトカラーフィルムを使って撮影する際、赤くなるのを補正する濃い瑠璃色のフィルターですね。
この真っ青なフィルターをフルスペクトルカメラに装着すると、緑色が茶褐色に移ります。春でも夏でも、常に晩秋が演出できる不思議なフィルターです。なぜそうなるのか・・・葉緑素が反応するんでしょうか・・・空の色や煉瓦の色はほぼ変化がないのに不思議です。
このMC-80Bはフィルム時代に使われたフィルターですが、いまだに売ってますね。フルスペクトルカメラをお持ちの人には、ぜひおすすめしたくなる不思議系フィルターです。^^
シャッター速度を見ると、ISO100でF8で、1/250でした。「晩秋フィルター」は「正気フィルター」より濃い青ですから、光の透過度も低く、納得のシャッター速度でした。
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七変化その4は、「 PO1 Green Filter装着」です・・・私は「シュルレアリスムフィルター」と呼んでいます。^^
白黒フィルムでポートレートを撮るときに使う緑色フィルターで、人間の肌のトーンがきれいに写る・・・そうです。
PO1と書きましたが、実はこれ、ソ連のKMZ製の怪しいフィルターです。KMZとはクラスノゴルスク機械工場、ロシアカメラ好きからは、倉科権助機械工場と呼ばれてます。(;・∀・)旋盤で切削された金属屑が転がってそうな重厚長大な工場を思い浮かべます。
フィルター枠に刻まれたキリル文字が読めないので、PO1じゃない可能性も高いです。
ちなみに、私はいまだにこのフィルターをフィルム写真で使ったことが無いんですよ、いつか実験してみたいです。
さて、フルスペクトルカメラにこのグリーンフィルターを装着すると、発狂系の発色が一段とシュールになります。空がブルーグリーン、植物がそりはそりは鮮やかなマゼンタに染まるんです。(;・∀・)
このフィルターを装着して晩夏の愛知牧場で撮影しましたが、まさしく超現実の世界にいるような雰囲気になりました。一度見たらトラウマになりそうな発色なので、常用することはないフィルターですね。(;・∀・)
シャッター速度を見ると、ISO100でF8で、1/320でした。緑の「シュルレアリスムフィルター」は、水色の「正気フィルター」と同じ明るさ、ってことですね。
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七変化その5は、「 YA3 Orange Filter装着」です・・・マイルド目なメリハリがつく白黒フィルム用フィルターですね。白黒フィルムで撮影する際、青い空をやや暗く落としたいときに使うコントラスト調整用フィルターです。
真夏のヒマワリ畑などで使うとご機嫌ですね。^^
フィルム写真では、YA3オレンジフィルターは2段減光するんですよ・・・でも、フルスペクトルカメラの場合は減光しませんねえ。
シャッター速度を見ると、ISO100、F8でなんと1/800、減光どころか光量が標準より増えています。560nm以下の可視光をカットしていると思うのですが、そうすると赤外線の量が増えるのでしょうか・・・
これもグリーンフィルター同様、ソ連のKMZ製のフィルターです。倉科権助機械工場で作られた謎のフィルター、実はYA3じゃないのかもしれません・・・キリル文字読めません。(-_-;)
フルスペクトルカメラで使うと、鮮やかなマゼンタが印象的ですね。PO1グリーフィルターほどシュールではありませんが、現実離れしていることは確かです。
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七変化その6は、「 PR-60 Dark Red PL Filter装着」です・・・一眼レフで使う疑似赤外線写真撮影用フィルターです。YA3よりさらにコントラストが強くなるR1フィルターに、PLフィルターを重ねたもので、晴天順光時には空が真っ黒になります。
赤外線撮影用のIR720フィルターは暗すぎて一眼レフに装着しても、な~んにも見えません。でもPR-60ならかろうじて見えるので、構図確認は元よりマイクロプリズムを使ってのフォーカシングも可能なんですね。赤外線により樹木を白化させる能力は限定的ですが、一眼レフでマイルドな赤外線写真が撮れるのがありがたいです。
カラーで撮ると、オレンジフィルターをさらに赤くした感じに写ります。でも、ハイライト部分の輝きが常軌を逸しています・・・そろそろ赤外線のウッド効果が出始めてますね。
シャッター速度を見ると、ISO100、F8でなんと1/320、標準露光と同じシャッター速度です。ほとんど真っ黒に見えるし、フィルム写真では3段減光するので、1/50秒ぐらいだと思ってたんですが、これは意外でした。フルスペクトルカメラとフィルム、感度にかなり差があるのかもしれません。
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七変化の最後は、「 IR720 Infrared Filter装着」です・・・これは赤外線写真を撮るためのフィルターです。
カットオフ波長は720nmなので、純粋な赤外線だけになるIR760と異なり、可視光も若干入ります。
とは言うものの、PR-60に比べると、ほとんど赤のグラデーションで、他の色彩はほとんど感じられません。水色のケージに少し違う色相が見えるだけですね。このぐらいの可視光混入でも、Photoshopのチャネルミキサーを使えば、彩色された赤外線写真を作れます。
シャッター速度を見ると、ISO100、F8でなんと1/500、標準露光よりも早いシャッター速度です。
一眼レフでは使えないほど真っ黒で、フィルムカメラで使うと4段減光するので、1/25秒ぐらいだと思ってたんですが、面食らいました。フルスペクトルカメラとフィルム、やはり感度には、かなり差があるようです。
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さて、YA3以降の赤系フィルターは、赤外線写真適性が高いです。まず、YA3で撮った写真をグレースケール変換してみました。赤外線写真っぽくはありますが、コントラストも弱く、樹木の白化も微妙ですね。
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こちらはPR-60を装着して撮った写真のグレースケール変換バージョンです。かなり赤外線写真っぽくなりましたね。
赤外域まで感度のあるRollei Retro 400Sを入れたカメラでPR-60を使った写真は「マイルド目なな赤外線写真」になります。PR-60は偏光フィルターが組み込まれており、これで青空をさらに黒く落とすので、余計に赤外線らしく見えます。
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最後はIR720を装着して撮った写真のグレースケール変換バージョンです。これはもはや鉄板の赤外線写真ですね。
PR-60装着で撮ったものと比べても、煉瓦やコンクリ部分が黒く落ちています。石とかコンクリって、赤外線を反射しないのか、黒く写ることが多いです。触ると、かなり熱をため込んでいる感じがするのに、不思議です。
以上、フルスペクトルカメラの七変化、お楽しみいただけましたでしょうか。赤外線カメラにご興味がある方は、赤外線カメラ専用機より、フルスペクトルカメラの方が表現力が豊かです♪ヤフオクで「フルスペクトル 改造 カメラ」とキーワードを入れて検索すると、いくつかヒットすると思います。^^
愛知県豊田市 西山公園にて
SONY α7c
SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art
SONY α5000 Full Spectrum
SONY E PZ 16-50mm F3.5-5.6 with filters
Adobe Lightroom Classic

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