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Soul Eyes

黒顔羊のデジタルフォトギャラリー#2です。光蜥蜴(ヒカリトカゲ=光と影)や錆びたもの・滅びゆくものが大好きです。 自分の魂の目に感光したものは何でも撮ります。


by Black Face Sheep
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Rollei 35S Sonnar 2.8/40 がやってきた

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"Sonnar 2.8/40 Rollei HFT"と刻印されたレンズ・・・



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Rollei 35S Sonnar 2.8/40を手に入れました・・・精悍なブラックボディです。^^



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Rollei 35シリーズは、「世界最小の35mm判フルフレームカメラ」として1967年に登場し、世界に衝撃を与えたカメラですね。
その当時、胸ポケットに入るカメラと言えば、ハーフサイズカメラしかなかったらしいです。

ドイツのブラウンシュバイクにあったローライ社の天才設計者、ハインツ・ヴァースケによって設計された意欲的なカメラでした。
外形は小さくても中身は本格的で、レンズはツァイス、シャッターはデッケルのコンパー、露出計はゴッセンが奢られていました。

その代わり「小型化命」の設計なので、連動距離計は省かれ、フォーカシングは目測です。
また自動化されたところは一つもなく、シャッター速度も絞もフルマニュアルです。

私もTessar 40mm F3.5付の「無印Rollei 35」を長年愛用しています・・・上の写真の右側のクロームボディですね。
6年前にドイツからやってきた個体ですが、いまだかつて撮影でトラブったことのない超優良個体です。
この無印Rollei 35については、「南洋生まれの末弟は切味抜群♪」と言うポストを投稿しています。



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新たにやってきたRollei 35Sと無印Rollei 35、違いはレンズです。
SはSonnar 40mm F2.8ですが、無印はTessar 40mm F3.5が装着されています。
当然ながら、大口径のSonnarの方がTessarよりレンズ径が大きいですね。

うちの無印Rollei 35は、シリアルナンバーから判断すると、1971年生まれと思われます。
新しくやってきたRollei 35Sは、シリアルナンバーとレンズ刻印から判断して1973~74年と、少し新しいです。

重さを測ってみると、無印は356g、Sonnar装備のSが328gでした。
通常だと大口径レンズの方が重いんですが、3年余りの間に、内部の軽量化が進められたと言うことでしょうか。



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Rollei 35シリーズは、沈胴式レンズを採用しているので、撮影する際には、レンズを伸ばさなければなりません。
この沈胴式は外形寸法を小さくする上では有利でしたが、撮影の際にはRollei 35独特のお作法が必要となってしまいました。

このお作法はYouubeにたくさん紹介されていますが、これを守らずに無理な操作をすると、壊れます。(;・∀・)
まあ、お作法と言ってもそんなに難しいことではなく、ガサツな私でも使えるぐらいですから、すぐに慣れちゃいます。

レンズを伸ばしたところを横から見ると、SonnarとTessar、レンズ長が違いますね。
Sonnarは太短く、Tessarは細長いです。

Tessar 3.5/40の描写は、「鷹の目テッサー」と呼ばれるように、シャープなキレ味とコントラストの強さが印象的です。
その反面、中間調がスカスカでドンシャリな絵作りと言われることもありますね。(;・∀・)
作例はいっぱいありますよ、なんせ私のフィルム写真ブログでは3番目に登場回数の多いカメラですから。

新たにやって来たSonnar 2.8/40も、すでに撮影・現像してみました。
Tessarに比べて階調がより豊かで、線がより繊細な描写をする印象を受けました。

Rollei HFTコーティングも優秀なようで、実際に逆光撮影してみるとその威力を実感します。
HFTとはHigh Fidelity Transfer (高忠実度転写) の略で、カラー再現性もSonnarの方が上だそうです。
かつて、「ゾナーはテッサーより色が一色多い」とか言われてました。

F2.8とF3.5の被写界深度の差、ボケの差は、ほぼ意味をなしません。
Rollei 35は目測機ゆえ、測距がシビアな絞開放で撮ることは極めて稀で、絞って深い被写界深度で撮るお作法のカメラです。
そもそも最短撮影距離が0.9mですから、テーブルフォト適性なんてまるでないカメラです。(;・∀・)

ちなみに、露出計はCdsです・・・電池は水銀電池のMR-9(1.35V)仕様です。
水銀電池はもはや手に入らないので、代替電池のVARTA V625uアルカリ電池(1.5V) を使います。

ちなみに私が以前から使っているRollei 35無印は、露出計が1.5V電池用に調整済みとなっています。
私が購入したドイツの業者さんが、露出計を1.35V仕様から、1.5V 仕様に変更しておいてくれました。
そのため、ISO感度はフィルムの感度をそのまま設定すれば、日中戸外なら、ほぼ正しい露出が得られます。

新たにやってきたRollei 35Sは1.35V仕様そのままですから、1.5Vの代替電池を入れると、アンダー露出の計測となります。
そのためISO感度を一段ほど、オーバー気味に調整する必要があります・・・ISO100のフィルムならISO50に設定します。



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いかにゴッセン製の露出計でも、50年近く経過したCds露出計ですから、室内での計測値はあてにならないときがあります。
あの時代のCds露出計で、いまだに暗所でも正確な計測が可能な個体って、どのぐらいあるのでしょうか。

SPD露出計だと、暗所でもかなり正確で、私のNikon F3Revueflex AC1は、室内でもAE露出でOKです。
でも、Cds露出計やセレン露出計による計測結果は、少々危なっかしいです。

暗所で正しい露出を得るために、私はスマートフォンの露出計アプリを利用しています。
私はAndroidユーザーなので、"Light Meter"と言うアプリを使っていますが、端末ごとに微調整が必要です。
Sharp Aquos Sense4は+1.0で適正、Unihertz Jelly 2は+3.0で適正となります。

上の写真は、Unihertz Jelly 2でこのアプリを使っているところですね。
Jelly 2、Rollei 35によく似合う可愛いスマホです・・・世界最小の4Gスマホ、しかもDSDV、おサイフケータイ仕様。

極小のガラケーサイズスマホなのに、フルサイズのスマホと同じことができます。
Rollei 35、Unihertz Jelly 2・・・極小で凝縮感のあるものって惹かれますねえ、BMCのミニも同様です。

Jelly 2、単体露出計として購入しても24,800円ですから、5万円近いGOSSEN DIGIFLASH 2よりよほど安いです。
しかも、この露出計はおサイフケータイ付スマホとしても使えます。(;・∀・)



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さて、私がこのRollei 35Sに惹かれた理由がこちらの写真です。
お分かりになりますでしょうか・・・オレンジ色のフィルターが装着されています。
このフィルターは、白黒写真コントラスト増強用SO56.2 (O2)と呼ばれ、晴天時に青空が暗く写ります。



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無印Rollei 35は、小さなTessar 3.5/40レンズなので、フィルター径は24mmでした。
Rollei 35Sはレンズ径の大きなSonnar 2.8/40を搭載しているので、フィルター径が30.5mmあります。
このフィルター径の差が、実は私がRollei 35Sが欲しくなった理由なんですね。^^

24mmのフィルターって、馬鹿高いRollei専用しかないですが、30.5mmフィルターは汎用フィルターが使えます。
また、ステップアップリングで手持ちの赤外線写真撮影用のIR720や、RP-60フィルターも使えます。
フィルターが必要がない時は、簡単に外せるのがとても使いやすいのです。

今まで無印Rollei 35で赤外線写真を撮るときは、ゼラチンフィルターの富士SC-72をカットして使っていました。
まあるくカットしたSC-72フィルターをレンズ前に置き、レンズフードで押さえつけて装着するのですね。

ずっと赤外線写真ばかり撮っているならよいのですが、普通の写真も撮りたいときには、交換が面倒でした。
フードを外し、ピンセットでSC-72を注意深く外し、ケースに収納する・・・あまり戸外ではやりたくない作業です。

その点、汎用ねじ込みフィルターが使えるRollei 35Sはフィルター交換だけでOK、とても便利です。
赤外線写真、ハイコントラストモノクローム、普通のモノクローム、フィルター交換でなんでもございれですね。

その際、上の写真に写っているRollei Retro 400sと言うフィルムが重宝します。
このフィルムは赤外域まで感度があるので、IR720やPR-60などのフィルターを装着すると赤外線写真が撮れます。
フィルターを外せば、普通の高感度フィルムとして使えます。

最初にこのRollei Retro 400sを使ったとき、コントラストが強くて、使いにくいフィルムだと思いました。
しかし、セミ静止現像静止現像をするようになってから、印象が変わりましたね。

静止現像って、室温で1時間放置なんですよ。
ゆっくりと現像を進ませることによって、粒状は目立たず、階調もより柔らかくなるってことのようです。

静止現像を導入した当初は、完全放置がうさんくさく感じられ、30分経過後に1回だけ攪拌しました。
でも完全放置でも無問題なことがわかり、最近は1時間無攪拌、ガチ放置です。

しかも厳密さは必要なく、プラスマイナス5分ぐらいどってことないです・・・ズボラな私向きです。
愛用の現像薬は、1:200の超希釈現像が可能なAdox Adonal、世界最古の現像薬Rodinalです。



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良いことづくめの静止現像ですが、この季節は温度管理に気を使います。
夏季は、最初は液温20℃だった現像タンクも、1時間後には25度以上になってたりします。(-_-;)

そのため、このロールから、現像タンクを発泡スチロールのボックスに入れてみました。
百円ショップのダイソーで、ビール6本を冷やすための発泡スチロール製のボックスが売ってるのですね。

これが大正解、温度上昇もほぼなく、粒状の出やすい空の部分もきれいに仕上がりました。
Rollei Retro 400Sは、赤外域まで感度があって面白いフィルムなんですが、ハイコンで粒状が荒れやすい・・・
その欠点を補うのに、この発泡スチロールボックスに放置する静止現像は、費用対効果抜群でした。^^




愛知県みよし市三好ケ丘にて
SONY α6500
SONY FE 40mm F2.5 G
Adobe Lightroom Classic



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Commented by voyagers-x at 2021-08-18 05:35
おはようございます ‼️
見るからに楽しそうなカメラ
ゆっくりと操作しながら撮影が楽しめそうですね
瞬間的なチャンス撮り逃しても笑っていられる様な大らかさを
感じそうな素朴なカメラですね
Commented by j-garden-hirasato at 2021-08-18 06:31
そう言えば、昔の小型カメラ、
ハーフサイズでしたね。
これは、この大きさでフルサイズですか。
驚きです。
メーカーの拘り、ジンジンと感じますね。
Commented by getteng at 2021-08-18 07:27
blackfacesheep2さん
以前、中古カメラ店で買うかどうするか手に取って見たのですが、
ある先輩に可愛いカメラだけど、あんたみたいなメカ音痴はもてあますかもといわれ断念しました(´;ω;`)ウゥゥ
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 09:13
voyagers-x さん、こんにちは。^^
この時代のカメラはまだ自動化されていないので、全身がメカの塊みたいでかっこいいです。
Rollei 35はISO400のフィルムを入れて、F16、1/250、距離を5メートルに合わせれば、チャンスを逃すことはないですね。
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 09:15
j-garden-hirasato さん、こんにちは。^^
オリンパス・ペンとかリコー・オートハーフとか、ハーフサイズが全盛でしたね、36枚撮りで72枚撮れました。
Rollei 35は小さいくせにレンズが優秀だったので、プロの使用にも耐えるカメラでしたね。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 09:17
getteng さん、こんにちは。^^
Rollei 35、可愛いカメラですが、写すにはそれなりの知識が必要ですね。
でも、慣れればそれほど難しくないです、高感度フィルムを入れて絞れば、「写ルンです」と同じ使い方でOKです♪
Commented by NullPointer09 at 2021-08-18 12:34 x
今回の記事も大作ですね♪
引退した35mm・中判・大判のフィルムカメラも手元に保存しており
たまに動作確認しています。CdSの測定値を単体露出計と比較すると
やはり少々怪しげですね。SPD式のカメラはいずれも無問題。

ところで、私が保有しているニコンのF3は1980年の発売直後に購入
したので約40年のお付き合い。
当初、ファインダー内の液晶の寿命は約5年と言われていたのですが
今でもクッキリ見えます。黒顔羊さんご愛用のF3は如何ですか。
Commented by iwamoto at 2021-08-18 14:11 x
逆に、温度を下げて、もっと長時間現像も出来るのですか。

現像自体が化学反応であるなら、自分で温度を上げていく部分もあるでしょうか。

恒温槽というものがあれば、温度は自在なんですが、ちょっと大掛かりです。
Commented by photofloyd at 2021-08-18 15:44
Rollei 35S Sonnar 2.8/40 手に持っているだけでも楽しそうですね。当時はシルバーとブラックはどちらが多かったんでしょうかね。
今はやっぱりブラックですかね。
私はLEITZ minolta CL を大切にしていますが・・・
小型はCONTAX T3 ですが、ちよっと性格が違いますね・・・・
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 16:40
NullPointer09さん、こんにちは。^^
CdS露出計のカメラ、やはり経年変化が激しいですよね、古いカメラでの室内撮影はスマホ露出計を使っています。
我家のNikon F3は中古で手に入れたもので、S/Nをチェックすると1996年生まれとかなり新しく、問題は何もないですよ。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 16:42
iwamoto 師匠、こんにちは。^^
長時間で低温処理と言う選択肢もあるようですが、2時間を超えると乳剤面が剥離したりすることもあるようです。
恒温槽、フィルム現像をしょっちゅうやるのであれば作りますが、月に一本程度の現像なら発泡スチロールでOKですね。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 16:47
photofloydさん、こんにちは。^^
無印Rollei 35はシルバーが多い印象ですが、35Sはブラックをよく見かけますね。
CONTAX T3は今世紀のカメラですよね、AEでAF、フィルムローディングも電動なので、カテゴリの違うカメラですね。
Commented by floreta at 2021-08-18 21:28
これは凄い記事ですね(;'∀')
お疲れ様です。
それでは さよなら〜
こらこら( ´艸`)

えーっ‼フルフレームなんですか?
やはり天才が作り出すカメラは素晴らしいですね
南洋生まれ末弟の時もラベンダーやベアーちゃんのちらっと写る姿がカワ(・∀・)イイ!!
そう言えば父は生前似たカメラを使っていました。
Commented by film-gasoline at 2021-08-18 22:34
とても興味深く拝読させていただきました。
お写真もきれいで文章も分かりやすくまとめられていて、この記事をを読んだ方はRollei35が欲しくなるに違いありません!
私はブラックペイントというのにも惹かれました^^
Commented by golden_giraffe at 2021-08-18 22:56
シルバーもカッコいいですが、ブラックもカッコいいですね^ ^
これは欲しくなってしまいますね。
一眼レフやレンジファインダーも魅力的ですが、コンパクトフィルムカメラも魅力たっぷりです^ ^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 23:47
floreta ちゃん、こんにちは。^^
あはは、書き出すと止まらないかっぱえびせん体質です、お付き合いいただき、すみませんでした。(;・∀・)
昭和時代の「一家に一台」のカメラは、こんな形状のコンパクトカメラが多かったですね、カメラらしいカメラです。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 23:49
フィルガソさん、こんにちは。^^
Rollei 35S、ブラックペイントが多いですね、程度はそれぞれですが、ひところに比べると安くなりました。
シルバーボディのTessarをお持ちですので、ブラックのSonnarを迎え入れてはどうでしょう、ミニにもよく似合うはず♪
Commented by blackfacesheep2 at 2021-08-18 23:50
金の麒麟さん、こんにちは。^^
そうそう、シルバーもブラックも、どちらも素敵に見えるので物欲を刺激されて敵いません。(;・∀・)
Rollei 35はメカがしっかりしているので、私よりきっと長生きすると思いますよ。^^
by blackfacesheep2 | 2021-08-18 05:00 | Hardware | Comments(18)