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Soul Eyes

黒顔羊のデジタルフォトギャラリー#2です。光蜥蜴(ヒカリトカゲ=光と影)や錆びたもの・滅びゆくものが大好きです。 自分の魂の目に感光したものは何でも撮ります。


by Black Face Sheep
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Transition - 変遷

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オフィスビルの窓辺のブラインドに、面白い光蜥蜴がまとわりついていました。
その影は街路樹が落とす影で、風が吹くことで葉が揺れて、影も動いていきます。

これは、RAW現像の際に色温度を変えながら現像してみると面白いかも・・・と思って、似たようなカットを量産してみました。
変遷するブラインドの影、って感じですね。

さて、『変遷』を英語で言えば"Transition"・・・
BGMにJohn Coltraneのアルバム”Transition"から、バラードの"Dear Lord"をどうぞ。










”Transition"は、コルトレーンが亡くなった後にリリースされたアルバムです。
コルトレーンは当時の妻、アリスに「俺が生きている間は、このアルバムは絶対に出すな」と言っていたそうです。

じゃあ中身がひどいのか・・・そんなことはまるでなく、大傑作だと思います。
ただ、この録音の直後に、コルトレーンはよりアヴァンギャルドな"Ascension"をリリースしました。
フリーJAZZへ向かって進み始めたコルトレーンにとって、この”Transition"での演奏は古臭く感じられたのかもしれません。

このアルバム、特にA面は耳にタコができるほど聴きました。
冒頭曲の”Transition"は、直前に吹き込まれた"A Love Supreme"を彷彿とさせる『冷静な情熱』に満ちています。
いわゆる『体育会系JAZZ』の真骨頂で、体力があるときじゃないと、とても最後まで聴けないテンションの高い演奏です。

ところで私、あの『至上の愛』に出てくる"A Love Supreme, A Love Supreme..."と言うお経が苦手なんです。
はっきり言ってあれは陳腐、安易に言語に頼って欲しくなかった、と言う気持ちがあります。

この”Transition"では、あのマントラがないので聴きやすいですね。
フリーに行ってしまったコルトレーンは聴かないという人も、”Transition"まではJAZZとして聴ける、と言う人が多いです。

この”Transition"が終わった後に出てくるバラードが"Dear Lord"・・・これがとても良いです。
コルトレーンが吹き込んだバラード演奏の中でも、トップクラスの名演です。
激しく燃えた”Transition"のあとの安らぎ、じっくりと味わえます。

この"Dear Lord"だけ、ドラムスがエルビン・ジョーンズではなく、ロイ・ヘインズになっています。
エルビンよりもずっとデリケートなロイの方が、この曲にはあっていると思います。

ちなみに、CDのエディションによっては、この"Dear Lord"が入っていないものもあるようですね。
代わりに"Welcome"と言う、エルビンがドラムスをたたいているバラードに差し替えられているようです。
また、ボートラとして、トレーンとエルビンのデュオ、"Vigil"が追加されています。
どちらの曲も悪くないんですが、"Dear Lord"が入っていない"Transition"は、私には違和感があります。

かつてのB面に収められた"Suite"『組曲』も、もちろん名演です。
CD時代になってからはよく聞くようになりました・・・LP時代はA面だけで疲労してしまうことが多かったです。(-_-;)
これも『至上の愛』の系列につながるコルトレーン節がさく裂しています。

コルトレーンがフリーJAZZに向かう前の傑作は"A Love Supreme"『至上の愛』である、と言うのが定説となっています。
私もその説には100%同意します・・・あの陳腐なお経があっても。^^
でも、隠れ名盤としての”Transition"にも、捨てがたい味わいがあると思います。




名古屋市中区にて
SONY α7 III ILCE-7M3
SONY FE 70-200mm F4 G OSS
Adobe Lightroom Classic



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Commented by getteng at 2019-11-20 08:13
blackfacesheep2さん
貴兄は写真家にもなれますが、ジャズ評論家にもなれますよ!
Commented by voyagers-x at 2019-11-20 09:24
おはようございます ! !
ジャズというのは、音楽も素敵ですけど
音楽の中に演奏者の人生観を感じることができるのが素敵ですね
奥深い人生そのもののような音の厚みを感じますね
「俺が生きている間は、このアルバムは絶対に出すな」
あー、これ早速聞いてみようと思います
Commented by jyuujin at 2019-11-20 10:54
おはようございます、写真は発見の芸術だと
数年前にわが会の講師の方(故人)が言ってたのを
思い出します・・・
最近は失うものの方が多くなり新しい発見が激減の
北旅です…トホホ
Commented by iwamoto at 2019-11-20 12:20 x
お経ですか、そうですよね。
どうしてああなっちゃったんでしょう。 本人のアイデアなのでしょうか。
でも、人類史上最高の音楽のひとつであることは疑いようもありません。

自分にとって写真は、それで何かをなし得るものではなくて、
批判も受けますが、美しければ良いじゃない、くらいのところです。
羊師匠には分って頂けると思うのですが
Commented by NullPointer09 at 2019-11-20 13:34 x
"A Love Supreme, A Love Supreme..."は、確かにちょっと気になります。
でもね、以前、文脈は異なりますが、タモリ氏が「ジャズは、聴くんじゃなくて、
聴いてあげるもの、なんですよね」と言ったことがありました。
「自分は違和感を感じるけれど、コルトレーンはどうしても唱えたかったんだね」
と受け止める聴き方もある、と私は思っています。
Commented by windmark-sakura at 2019-11-20 16:50
今日の写真は抽象絵画のような感じで極めてアート的な表現に振ってますね。
この抽象感、絵画じゃなくても写真で表現するアートってあってもいいと思うんですが
どうしても絵画の方が優勢で上位になってしまうのがもどかしい・・・(^^;

ジャズは門外漢なのでさっぱりなのですが、お詳しいですね。
自分の今は写真表現の探求でいっぱいいっぱいです(^^;
Commented by small-talk at 2019-11-20 17:11
撮影、現像という過程を経て、まさに変遷ですね。
コルトレーンというと、素人的には "My Favorite Things" のカバーを思い出してしまいます。
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 18:54
getteng さん、こんにちは。^^
実はJAZZブログもやっているんですよ・・・最近はまるで更新してませんけどね。
若いころは写真よりも音楽の方に時間をかけてましたね♪
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 18:56
voyagers-x さん、こんにちは。^^
音楽の中で、一番演奏者の個性が出るのがJAZZかもしれませんね、人生観や哲学がもろに出てきます。
このアルバム、傍から見ると出来はすこぶる良いのに、演奏者が気に入らなかったのでしょうね。
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 18:58
北の旅人さん、こんにちは。^^
なるほど、「写真は発見の芸術」ですか・・・なんとなくわかります。
同じ被写体でも違う美しさを発見する人を見ると、本当に尊敬したくなります。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 19:02
iwamoto 師匠、こんにちは。^^
コルトレーン本人のアイデアだと思います・・・歌と言うには素朴過ぎて、やはりお経とかチャントだと思います。(;・∀・)
私も写真は美しいものを撮りたいと思っています、ソール・ライター氏の言う「醜悪学派」じゃないなあ。(-_-;)
https://blackface2.exblog.jp/26822652/
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 19:05
NullPointer09 さん、こんにちは。^^
おっしゃること、よくわかります・・・コルトレーンはどうしてもこのお経を唱えたかったんだと思います。
コルトレーンほどの人が唱えるお経ですから、良い悪いなんて超越したところにあるんだろうな、って思います。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 19:07
windmark-sakuraさん、こんにちは。^^
はい、面白い被写体を見つけたとき、抽象絵画のような写真を撮りたくなることがあるんですよ。
上手くいくときもあるし、ナンジャコレワケワカランになるときもある・・・写真も奥が深いですよね。
Commented by blackfacesheep2 at 2019-11-20 19:09
small-talkさん、こんにちは。^^
そうですね、現代のデジタル写真は、撮影した素材から現像を経て、自己表現へ変遷させるプロセスなのかも。
コルトレーンの"My Favorite Things"は、今聴いても新鮮ですね、発表当時はみんな度肝を抜かれたと思います。^^
by blackfacesheep2 | 2019-11-20 10:02 | Jazz | Comments(14)