カテゴリ:Hardware( 9 )


2017年 11月 18日

ポチリヌス菌が里帰りさせた富岡家の兄弟

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「お~、久しぶりだねえ、元気にしてた~?」
「ずーっとアメリカだったんだってねえ、まだ日本語はわかる?」
「まずはお寿司食べたいよねえ、あ、すき焼きかな、てんぷらかな、それとも親子丼?」

などなどと、ベアさんたちが一つのレンズの周りに集まって、賑やかに話しております。
実はこのレンズ、約50年前にアメリカに向けて旅立ち、久しぶりに日本に帰って来た”Made in Japan"のレンズなんです。
最近、私のブログで活躍するようになりました♪


d0353489_17381062.jpgこのレンズは、AUTO SEARS 55mm/f1.4と言い、1960年代末期に作られたM42マウントのレンズです。

”SEARS"と言うのは、米国の百貨店ですが、かつてはカタログによる通信販売会社シアーズ・ローバック(Sears, Roebuck and Company )として有名でした。

シアーズのカタログには、衣料品から時計やアクセサリー、日用品から自動車、住宅なども網羅されており、「消費者の聖書」と呼ばれたそうです。

もちろんカメラやレンズもラインアップされており、いろいろなメーカーからOEMで調達していたようです。

このAUTO SEARS 55mm/f1.4には、”Made in Japan"の刻印がありますが、日本のどこのメーカーが作っていたのかと言えば・・・富岡光学なんだそうです。

富岡光学とは、日本光学(Nikon)に勤務していた富岡正重氏が戦前にニコンから独立して作り上げた光学機器会社で、1960年頃より35mm一眼レフ用レンズを手掛け始めました。

1968年にはレンズ供給先のヤシカ資本傘下へ入り、1972年にはCONTAXブランド一眼レフ用のCarl Zeiss銘のレンズ群、通称「ヤシコン(Yashica Contax)を製造したことで有名になりました。

さて、AUTO SEARS 55mm/f1.4の富岡光学でのオリジナルは、AUTO TOMINON 55mm/f1.4です。

このAUTO TOMINONは、リコーにもAUTO RIKENON 55mm/F1.4として供給されました。

リコーはRICOH SINGLEXを米国のシアーズにOEM輸出しましたが、その際には上記のAUTO RKENONがAUTO SEARS 55mm/F1.4として装着されました。




d0353489_17384588.jpgAUTO SEARS 55mm/F1.4、外観はAUTO RIKENONとそっくりです・・・同じ富岡光学製ですもんね。

この富岡光学製55mm/F1.4は世界中の様々なカメラ販売会社にOEMで提供され、世界中に兄弟がたくさんいるようです。
代表的なものだけでも、下記のとおりです。

・AUTO TOMINON 55mm/f1.4(原型)

・AUTO CHINON 55mm/f1.4

・COSINON AUTO 55mm/f1.4

・AUTO RIKENON 55mm/f1.4

・AUTO SEKOR 55mm/f1.4

・AUTO REVUENON 55mm/f1.4

・AUTO SEARS 55mm/f1.4

・PORST COLOR-REFLEX AUTO 55mm/f1.4

・SUPER CERENAR 55mm/f1.4

富岡光学製かどうかを判断する基準の一つに、「右インフの右開放」と呼ばれる構造があります。

カメラを構えて、ヘリコイドの右側に無限大、絞環の右側に絞開放、というレンズの回転方向のことですね。

そういや、うちにある実母不明のOEMレンズ、Porst Tele 135mm F1.8 MCも「右インフの右開放」ですねえ(^^♪

Hanimex 28mm / F2.8 MCも「「右インフの右開放」ですが、どうやらこれはSMC Pentax-M 28mm/F2.8のOEMの可能性もありそうです。


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さて、55mmのレンズが3本になったので、比較をやってみました。
左がAUTO SEARS 55mm/f1.4、右が以前から所有しているAi Nikkor 55mm/f1.2です。
う~ん・・・違うような違わないような・・・^^;

でもボケ玉の大きさをしっかりチェックしてみると、F値の1/3段の違いは確かにあるように見えます。
やはりF1.2はそれなりに大ボケする、と言えそうです。
コントラストは、AUTO SEARSの方が軟調系でしょうか。

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私の初恋レンズ、SMC Takumar 55mm/F1.8とも比較してみました。
う~ん、同じ55mmでも、若干画角が違いますね・・・SMC Takumarの方が狭い感じです。
やや望遠よりで、焦点距離は60mmに近い感じです。

ボケ玉はAUTO SEARSの方がハードエッジで、ちょっとうるさい感じかな。
SMC Takumarの方が望遠寄りなので、F1.8とF1.4の2/3段の違いにもかかわらず、ボケの大きさはどちらのレンズも同じぐらいに見えます。

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SMC Takumar 55mmの方が画角が狭いので、少々三脚を引き、同じ範囲が写るようにして比較してみました。
こうしてみると・・・F値なりかな、2/3段の差は感じられますね。
やはりF1.8のSMC Takumarの方が、F1.4のAUTO SEARSよりボケ玉が小さめに見えます。

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この3つのレンズ、F値に比例してサイズが異なります。
左上のコンパクトなレンズが、SMC Takumar 55mm/F1.8、真ん中がAUTO SEARS 55mm/F1.4、右上の大きなレンズがAi Nikkor 55mm/F1.2です。
やはり大口径レンズって、大きくなっちゃうんですね。
ボケを優先するか、機動性を優勢するか・・・そのときの気分でレンズ選択をしようと思っています。^^

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さて、上の写真はAi Nikkor 50mm/F1.8SとAi Nikkor 55mm/F1.2のボケ方の違いです。
F1.8とF1.2・・・やはり一段違うと、ボケの大きさもはっきり違って見えます。

もちろん画角で5mm違うので、望遠寄りの55mm/F1.2の方がボケでは有利なんですけどね。
でもNikonの場合、55mmと50mmの画角はあまり変わりませんね。

やはりボケの大きさがはっきりと違うとわかるためには、絞一段分ぐらいの違いが必要なのかも。
F1.8とF1.4・・・2/3段の違いでは、ボケの大きさの違いはあまりよくわかりません。^^;
これ、かつてマイクロフォーサーズ機の標準レンズ、F1.8とF1.4の比較テストでも検証しましたけどね。^^

絞2/3段の違い・・・これはAPS-C機とマイクロフォーサーズ機の違いでもありますね。^^
センサーサイズの差から、「マイクロフォーサーズ機はAPS-C機よりボケない」とよく言われていますが、この程度なんですよ。

実際に検証してみたこともあります。
マイクロフォーサーズ機とAPS-C機、ボケの大きさに関してはほとんど差異がありませんでした。
それゆえ、カメラもレンズも軽量コンパクトなマイクロフォーサーズ・システムの方が私は好きなんであります♪

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さて、AUTO SEARS 55mm/F1.4で撮った写真を、もう少し貼っておきます。
F1.4の絞り開放で撮ると、時としてこんな感じの不思議なボケになるときがあります。
まるでペインティングナイフで描いた油絵のような感じ・・・これが富岡製レンズの魔性なんでしょうか。^^

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こちらは真っ赤なテディベアさんと薔薇のコラボレーション・・・寒くなって来たので、こういう色味が心地よいです♪
AUTO SEARS 55mm/F1.4、トーンがレトロで柔らかいので、こういう室内写真には向くような気がします。

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シングルコーティングですから逆光には強いとは言えません・・・太陽に向けると、しっかりとゴーストが出ますね。^^;
でも、こういう昔ながらのゴーストって、作画に活かしやすいので、嫌いじゃありません。
また6枚絞りのレンズなので、六角形のサンスターが出ますね。

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このAUTO SEARS 55mm/f1.4も、eBayに巣食っているポチリヌス菌が、米国のフロリダから運んで来てくれました。
落札価格は89.95USDでした・・・富岡光学製の55mm/F1.4兄弟の中でも、あまり有名じゃないからこその格安値段ですね。
ほとんど未使用状態の”NEAR MINT"ですから、運賃を入れてもお値打ちだったと思います。

今までM42マウント用の標準レンズはF1.8までしか持っていませんでしたが、F1.4もやってきてしまいました。
もうレンズを集めるのは止めようと思っています・・・止められるかなあ。^^;
すべてポチリヌス菌の思し召し次第です・・・(;'∀')

愛知県豊田市 鞍ヶ池公園にて
SONY α7 II ILCE-7M2
LZOS MC Volna-9 50 mm f/ 2.8
AUTO SEARS (TOMIOKA) 55mm/f1.4

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by blackfacesheep2 | 2017-11-18 05:00 | Hardware | Comments(20)
2017年 10月 19日

ポチリヌス菌が連れて来た親方カマトンカチ製ハーフマクロ

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甘い香りを放つキンモクセイ・・・今年は例年よりちょっと遅めの10月10日に咲き始めました。
小っちゃな花なんですが、寄れるレンズで撮ってみました。

d0353489_22584747.jpg実はこれ、先日星ボケ写真を撮ったレンズの本来のお仕事なんです。

左のレンズがそれです・・・レンズの前面のリムにВолна-9と書いてあります。

キリル文字ですね、ロシアから来たM42マウントのオールドレンズでです。

ラテン文字に転写すると、"Volna-9"、フルネームを"LZOS MC Volna-9 50 mm f/ 2.8"と言います。

いわゆるハーフマクロと呼ばれるレンズで、等倍マクロほどは寄れないものの、小さなものをかっちりシャープに写すためのレンズです。

作られたのは1987年、まだロシアがソビエト連邦だった時代ですね。

ちなみに、ソ連製の撮影機器のシリアルナンバーは、最初の二桁が西暦の下二桁となっています。

つまり、87xxxxと書いてあったら、1987年製造ってことになります。

私がかつて使っていた、折り畳み式蛇腹カメラのモスクワ5型(Moskva 5)は、そのS/Nから判断すると1958年製造でしたね。

製造したのはモスクワの近くのリトカリノ市に所在するLZOSです。

LZOSとは、ロシア語のキリル文字"Лыткаринский Завод Оптического Стекла"をラテン文字表記した"Lytkarinskiy Zavod Opticheskogo Stekla"の頭文字で、リトカリノ光学ガラス工場という意味だそうです。

ちなみにソ連時代はすべて国営企業ですから、このレンズも親方カマトンカチ製ってことになります。


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このVOLNA-9、eBayで「ほとんど新品、工場でのデッドストック」と書いてありました。
まあロシアからの出品者の記述は話半分に理解しておかなければなりませんが、まずまずきれいな個体がやってきました。
トリセツが、いかにも「共産圏でござい」って感じの素朴なものだったのには、笑えました。

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このハーフマクロの実力をチェックするために、最短撮影距離で腕時計を撮ってみました。
これは日本を代表する時計会社、SEIKOの海外輸出用自動巻き時計の「セイコー・ファイブ」ですね。
いまだに銀塩フィルムカメラも使っている私は、こういうメカニカルウォッチが大好きです♪

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コインにも最短撮影距離で寄ってみました。
左隅に500円玉がありますので、イメージが使い見やすいと思います。

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雨に濡れるキンモクセイ、最短撮影距離です。
ハーフマクロでも結構大きく撮れるので、等倍にするための中間リングはほとんど不要ですね、私の場合。

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このVOLNA-9の絞羽根です・・・F5.6~F8あたりでこういう面妖な形状になります。
なんでこんな設計にしたのか、理解に苦しみます。
ちなみに、絞羽根にはそれなりに油滲みがありますが、親方カマトンカチ製のレンズにはよく見られます。
なんせ極低温での使用もあり得るお国柄なので、とんでもない量のグリスが使われているんだそうで、それが滲むらしいです。
そのため機械油の匂いがする、とも言われているんですが、うちのVolna-9は無臭です。^^;
なお、このレンズには自動絞機構は搭載されていませんが、ミラーレス機で使うなら無問題ですね。

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でも、この面妖な絞り形状のおかげで、見事な星ボケ写真が撮れるんですけどね♪
星ボケの大きさを大きくするために、今度はマイクロフォーサーズ機に装着して撮ってみようかな♪

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VOLNA-9のマクロ能力の比較です。
ハーフマクロを標榜するVolna-9はのMFD( Minimum Focusing Distance、最短撮影距離)は24cm、寄れますねえ。
Ai Nikkor 50mm/F1.8SのMFDは45cmで、50mmレンズとしてはごく標準的です。

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どうせなら、ついでなら、と言うことで他の50mmレンズでもチェックしてみました。
左は寄れることで定評のあるCarl Zeiss Jena Pancolar 1.8/50で、35cmのMFDです・・・まあまあ寄れますね。
右はマイクロフォーサーズ用の25mm、MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95です。

一般的に、フルフレーム機に比べるとマイクロフォーサーズ機のレンズは寄れるものが多いですね。
にじり寄るのが好きな人、室内撮影が好きな人は、フルフレーム機よりマイクロフォーサーズ機の方が使いやすいと思います。^^

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このVolna-9、50mmと言う標準画角で寄れるのが楽しいレンズです。
等倍マクロレンズのM.ZUIKO 60mm/F2.8 Macroも持っていますが、あれは画角が35mm換算で120mmとかなり狭いんですね。
周りの雰囲気を活かしながら使うには、このVOLNA-9の標準画角の方が使いやすいです。

ポチリヌス菌による右手人差し指痙攣症候群の発作で、ついついeBayで落としてしまったハーフマクロ、なかなか重宝しそうです。
それにしても・・・早くイルミネーションの季節にならんかな~、星ボケ撮りたいですからねえ、うひひひ♪

愛知県みよし市三好ケ丘にて
SONY α7 II ILCE-7M2
LZOS MC Volna-9 50 mm f/ 2.8
Lumix GM5 & M.ZUIKO 60mm/F2.8 Macro (2,3,11枚目)

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by blackfacesheep2 | 2017-10-19 05:00 | Hardware | Comments(14)
2017年 09月 22日

野口英世一枚でやってきたカメラ

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ベアさんがしげしげと眺めているこの物体は・・・艶消しクロムメッキが美しいクラシックカメラですね。
"SP II"と言う刻印が見えますが、これがこのカメラの名前です。

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SPと言うのは、このSPOTMATICの略称ですね。
実際にはスポット測光ではなく、平均測光のカメラです。

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このカメラのフルネームはアサヒ・ペンタックス(Asahi Pentax) SP IIと言います。
高校生の土岐に初めて一眼レフを使いましたが、それはPentax SPFと言って、このSP IIの兄弟機でした。
このSPFとSPIIについての想い出やウンチクについては、双子の弟のXylocopalが詳しく書いています。

私がフィルムカメラでの撮影を再開したとき、懐かしいSPFを再度手に入れました。
最近は出番が少なくなって、使ってませんでした。

久しぶりに使ってみたら、不調になってました・・・この辺の顛末、フィルム写真ブログで書きましたね。
最後に使ったのが2009年・・・8年も放置すればおかしくもなりますよねえ。^^;

どうやらフォーカルプレーンシャッターの幕速が狂ってしまい、1/1000が切れなくなってしまったようです。
しょうがないので、SPFを修理に出すか、それとも他のカメラを買うか、ずっと考えていました。
せっかくM42マウントのレンズを持っていても、1/1000が切れないとボケ写真が撮りにくくてフラストレーションがたまります。

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先日、某巨大オークションサイトを見ていたときのことです。
Pentax SP IIが1,000円で出ていました。

程度が良さそうだったので、1,000円で入札してみました・・・驚くべし、他に入札する人もなく、落ちてしまいましたよ。^^;
昨今、オールドレンズにはそれなりの人気があると思いますが、フィルムカメラの人気ってまるでないんですねえ。^^;

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そんなわけで、1,000円で落札したPentax SP IIが我家にやってきました。
とりあえず露出計をチェックしてみます・・・SONY α7IIと比べてみると、一段ほどアンダーを示すようです。
電池がオリジナルの水銀電池だと1.35Vなのに、1.5VのLR41を入れてますから、その電圧差のようです。

一段アンダーなら、フィルム感度を設定するときに、一段感度を低くしてやれば良いわけです。
例えばNeopan 100 AcrosはISO100のフィルムですから、感度設定ダイヤルでISO50に設定すれば、ほぼ正しい露出で撮影できます。

ただ・・・ここで一つ問題があります。
これ、SP系の仕様なんですが、ISO100以下にすると、高速シャッターと露出計が連動しなくなります。

上の写真はISO50に設定したものですが、1/1000にすると左側の窓が赤くなります・・・ISO25だと、1/500から赤くなります。
これが「この速度では測光できませんよ」と言う警告マークですね。
実際にメーターも振れなくなってしまいます。

じゃあ使えないのか・・・そんなことはありません。
他のシャッター速度で測光し、脳内換算すればいいだけのことです。
もし1/250でF8なら、1/500のときにはF5.6だし、1/1000ならF4になります。

ちなみにラチチュードが広いネガフィルムなら、2段オーバーぐらいはなんとかなります。
1/1000でF4が適性露出だったとしても、私は平気で1/1000でF1.8で撮っちゃうことがあります♪

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とりあえず、ネオパン100アクロスを装填してEI100設定で試写し、現像してみました。
初めて使うカメラですから、D-76の1:1希釈、液温20度Cで10.5分と言う、鉄板設定での現像です。

乾燥を待ってネガをチェックしてみましたが、ほぼ濃度の揃ったネガになりました・・・シャッター速度の精度はOKですね。
1/1000の高速シャッターでも、前幕が後幕に追いつかれて真っ黒になったりはしてません。

また漏光も皆無でした・・・モルトはまだ大丈夫みたいです。
コマ間のスペースも安定しているので、フィルム給装にも問題はないようです。
ううむ、たった1000円で手に入れたカメラでしたが、完動品でした・・・感動しました・・・(汗)

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さて、このSPIIは純粋な絞り込み測光のカメラです・・・SMCタクマ―なら開放測光が使えたSPFとは違うカメラですね。
レンズの左側にあるSWと言うのが電源・絞り込みスイッチで、これを押し上げると絞り込まれて測光できます。
測光し終わったら、押し下げ手元の位置に戻しておかないと電池が消耗します。

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絞り込み測光のSPIIではありますが、自動絞のレンズなら、シャッターを押すまでは絞り込まれません。
ファインダーは明るいままでフォーカシングに専念できます。

シャッターを押した瞬間、カメラのマウントの下にあるアーチ形の金属片が前に出てきます。
そして、レンズの後ろに出ている絞り込みピンを押します・・・そして、絞りが所定の絞値まで絞り込まれる、というわけですね。

PentaxのKマウント機やヤシカ・コンタックス・マウント機、キヤノン機でアダプターを経由してM42のレンズを使う方も多いですが、それらのカメラにはこのピンを押す自動絞機構がありませんから、つねに絞り込み測光で使わざるを得ません。

それゆえ、絞るとファインダーが暗くて、フォーカシングしにくくてしょうがないんですね。
こうなると、自動絞のレンズの意味がなくなり、プリセット絞りの古いレンズの方が使いやすくなってしまいます。

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でも、EVFのミラーレスカメラなら、絞り込んでも暗くなることはまったくありません。
SONY α7IIはM42レンズの母艦としてとても使いやすいですね。

ただ、フルフレーム・ミラーレス機には、"ポチリヌス菌"が付着してくるのでご注意を。^^;
M42マウントのレンズって、オークションマーケットではとても安いですから、もう5本まで増殖してしまいましたよ。
SMC Takumar 55mm/F1.8、Carl Zeiss Jena Pancolar 1.8/50 MC, Carl Zeiss Jena Flektogon 2.4/35 MC, Porst 135mm/F1.8 MC, Hanimex 28mm/F2.8 MC・・・

そういえば、今日から名古屋の丸栄百貨店で、中古カメラ市が始まりますね。
日曜日あたりに、ジャンクをあさりに行ってこようかなあ♪

なお、このPentax SP IIで撮った写真は、私のフィルム写真ブログに置いてあります。
ご興味があったら、そちらも覗いてやってください。

愛知県みよし市三好ヶ丘にて
LUMIX DMC-GM5
M.ZUIKO 60mm F2.8 Macro

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by blackfacesheep2 | 2017-09-22 05:00 | Hardware | Comments(12)
2017年 05月 23日

赤の向こう側

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「あれ、このRollei 35、ちょっと変だなあ・・・」
相方謹製の布製テディベアさん、私の愛機の一つ、Rollei 35をしげしげと見ています。

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はい、実は上の写真、レンズの前にサングラスみたいな暗色のフィルターが付いていたんですね。
フィルターがないときは、Tessar 40mm/F3.5が見えています。
このRollei 35、コンデジ並みの小さなサイズですが、フルサイズ機です・・・ただし、フィルムカメラですけどね。^^;

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この暗色のフィルターはこれ・・・富士フイルムのSC-72です。
これ、Sharp Cutフィルターと言われるもので、720nm以下の波長をスパッと切ってしまいます。

ND8フィルターあたりに比べてもかなり暗く、向こう側がまるで見えません。
これを装着すると、ISO400のフィルムだったら、ISO25になってしまいます・・・4段アンダーになるってことですね。

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なんのためにこんなフィルターを使うかと言えば、このベアさんが抱えているフィルムを使うためです。
このフィルムは、Rollei Infrared 400と言う「赤外線フィルム」なんであります♪
赤シリーズ、本日も続行中なんであります♪

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この赤外線フィルムを使って撮影した写真のネガです。
よくわかならい?
このデジタル写真ブログでは、フィルム写真は扱わないんですが、特別に1枚、下にスキャンしたものを上げておきましょう。^^;

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はい、これがいわゆる赤外写真ってものですね。

色としての可視光は、だいたい380nmあたりから720nmを越えたあたりまでだそうです。
Rollei Infrared 400は公称ISO感度400で、820nmまで感度があると謳う赤外フィルムで、SC 72フィルターを使うことで、720nmから820nmまでの近赤外線の反射を写すものですね。

ご覧のように、遠景は霞みの影響を受けずにはっきりと写り、青空は黒く、雲は真白に描画されます。
これだけなら、Rフィルターを使えば似た効果は出せます。
でも、赤外線フィルムならではの特徴は植物の緑の描写にあります。
植物の緑は輝くように白く、直射日光の当たらない陰の部分は黒く写り、とっても幻想的です。

この独特のシュールな雰囲気に惹かれて、最近、赤外線フィルム写真にはまっているんであります♪
私の銀塩写真ブログに、新たに"Infrared"と言うカテゴリを設けましたので、ご興味のある方はぜひご覧になってください♪

愛知県みよし市三好ヶ丘にて
LUMIX DMC-GX8
M.ZUIKO 60mm F2.8 Macro

Rollei 35 (6枚目のみ)
Tessar 40mm F3.5
Rollei Infrared 400 (EI 25)
Naniwa ND-76 (1:1,10:50. at 20 deg. C)

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by blackfacesheep2 | 2017-05-23 05:00 | Hardware | Comments(22)
2017年 04月 28日

青歯で武装した板

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カモマイルの向こうに見えるのは・・・タブレットのようですね。

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さらにこちらはキーボード。

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そしてこちらはマウスです。

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これらはこうやって使います。
8インチのタブレット、Huawei MediaPad T2 8 Proを超小型PCとして使っているところです。

最近のスマホやタブレットの能力は、ひところのパソコンのそれを凌駕してます。
しかるべき入力機器をつないでやれば、どこでも電子書斎が手に入るので、折り畳み式のキーボードマウスを手に入れました。

どちらもマイクロソフトの製品で、Bluetooth 4.0でスマホやタブレットに接続できるタイプの製品です。
小っちゃいですが、なかなか快適に使えるんですよね♪

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右は私が使っている5インチディスプレイのスマートフォン、Huawei P8 Liteです。
いわゆる格安スマホ、格安SIMと言うもので、1ヶ月の通信料はたった1,550円と極めてお値打ちです。

5インチのスマホに比べると、さすがに8インチタブレットのMediaPad T2 8 Proは大きいですね。
還暦を迎えた私の目にも優しい画面の大きさです。

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8インチタブレットの本体右側にあるスロットです。
右上はMicro SDメモリのスロットで、今32GBを入れてあります。
左下のスロット・・・はい、Micro SIMのスロットで、このタブレットは電話としても使えるLTEモデルなのです。

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私のスマートフォンP8 LiteはMineoのSIMを入れており、そのサイズはMicro SIMです。
つまり、私の8インチタブレットと5インチスマホは、いつでもSIMを入れ替えて使えるというわけですね♪
SIMフリーのスマホは、本体をとっかえひっかえ選べるので便利なんであります♪

このMediaPad T2 8 ProにMineoのSIMを入れて使ってみましたが、通話機能も無問題で使えます。
ただ、このでかいタブレットを耳に当てて通話していると異様でしょうね。
「あのおっさん、電卓を耳に当ててでしゃべっとるぞ、木の芽時だでなあw」とか言われそうです。^^;

d0353489_10223537.jpgSIMを入れて使えるとは言うものの、この8インチタブレット、普段はWifiにつなぐか、スマホからテザリングして使っています。

テザリングの際にはBluetooth テザリングを使っています。

Bluetooth テザリング、電力消費は少ないですが、速度は出ませんね。

←のように、1M弱しか出てませんが、ウェブサイトをブラウジングする程度なら、さほど問題はありません。^^

どうしても速度が必要な時は・・・

まあ、スマホからSIMを引っこ抜いてタブレットに装着して使うのが手っ取り早いですね。



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BluetoothでキーボードとマウスをつないだMediaPad T2 8 Proでの入力環境はこんな感じです。
ソフトウェアキーボードが消えないのがうざいですが、まあ特に問題なく使えます。

ちゃんとカーソルがでているでしょ?マウスが使えると、生産性がかなり違うんですよね。
左クリックしか使えませんが、慣れればなんとかなります。
テキストのカット&ペーストや、エクセルなどの表計算アプリで、狙った場所にカーソルを持って行けますから使いやすいです。

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このMediaPad T2 8 Proに頑丈なケースを装着し、マイクロソフトの折り畳み式キーボードとマウスを加えると、717gでした。

うむ~、微妙かな・・・1Kg弱のノートPCだって昨今はありますからねえ。
でも必要に応じて、本体だけ(340g)、もしくはフル装備と使い分けられますから、これはこれで存在意義があるんじゃないかと思います。

ちなみに、私が最初に使ったラップトップPC、EPSON PC-286Lは6Kg以上ありました・・・
それに比べれば圧倒的な軽さだし、能力は比べ物になりません。

また、昨今のタブレットって安いんですね。
このMediaPad T2 8 Pro、電話機として使えるLTEモデルでも2万円弱、Wi-fi専用モデルなら16,000円台ですもんね。

いずれにせよ、青い歯(Bluetooth)で強化された板(Tablet)、なかなか侮れません。
8インチは片手で持てるギリギリのサイズで、パソコンを開くほどじゃないけど、スマホじゃ小さい、というときに重宝します♪

愛知県みよし市三好ヶ丘にて
LUMIX DMC-GX8
M.ZUIKO 60mm F2.8 Macro

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by blackfacesheep2 | 2017-04-28 05:00 | Hardware | Comments(22)
2017年 01月 27日

マイクロフォーサーズ25mmレンズ比較 F1.4 vs F0.95(写真部門)

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「真冬に咲く花は貴重だねえ・・・」
と、ヒースの花を愛でる相方謹製のリバティ・プリントの手縫いテディベアさんです。

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「ヒースって英国だと夏に咲くけど、日本だと真冬の花だね。」ともう一匹のリバティプリントのベアさんが言っております。
ヒースは、日本ではエリカと呼ばれることが多いようですね。

エリカちゃんだと、とっても可愛らしい感じですが、ヒースと言えばHeathcliffを思い出します。
エミリー・ブロンテの「嵐が丘」に出てくるヒースクリフ、くら~い復讐者です・・・英国ヨークシャーの荒地のイメージです。^^;

d0353489_17392199.jpg

さてベアさんたち、今度はヒースじゃなくてレンズを見ておりますね。
はい、私が所有しているマイクロフォーサーズの25mmレンズを並べてみました。
左からLeica DG Summilux 25mm/F1.4、MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95、M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8です。

サイズ・重量は下記のようになっています。

- DG Summilux 25mm/F1.4: フィルター径:46mm、全長 : 54.5mm、 直径 : Φ63mm、 質量 : 約200g
- MITAKON ZHONG YI 25mm/F0.95: フィルター径:43mm、 全長 : 55mm、 直径 : Φ54mm、 質量 : 約230g
- M.ZUIKO 25mm/F1.8: フィルター径:46mm、 全長 : 42mm、 直径 : Φ57.8mm、 質量 : 約137g

Leica DG Summilux 25mm/F1.4は、旧ブログの「味わい深きドイツレンズ」と言うエントリで、M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8との比較レビューをやりました。
もう更新のないブログの旧エントリですが、いまだに閲覧数が多いのに驚かされます。
マイクロフォーサーズで25㎜と言えば万能画角の標準レンズなので、比較検討している人も多いんでしょうか。

MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95、昨年末に「幻惑の中華妖玉」と言うレビューを書いております。
電子接点のないMF専用レンズですが、F0.95の開放F値による浅い被写界深度がウリで、フルフレーム機の50mm/F1.9と同じ被写界深度です。

ちなみに最初のカットはMITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95で撮り、2枚目はLeica DG Summilux 25mm/F1.4での撮影でした。

Leica DG Summilux 25mm/F1.4
MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95
Comparison Review


今回は、Leica DG Summilux 25mm/F1.4と、MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95の比較レビューです。

ガチな比較レビューです・・・映画なら、『厳冬の25mm対決 ゲルマン神獣カイラ vs 中華妖獣ミタゴン』って感じのタイトルになりそうです。^^;
昭和の怪獣ブームの頃に少年期を過ごしたオッサンならではの発想かなあ。
そう言えばドイツのレンズって怪獣系の名前が多いです・・・フレクトゴン、ディスタゴン、ビオゴン、アンギュロン、ズミクロン。^^

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今回の比較試験は、ボケの比較がメインです。
まずは室内写真から・・・
Leica DG SummiluxはF1.4、MITAKON ZHONG YIはF0.95・・・この400x600の小さな画面でも被写界深度の違いがわかります。

さすがF0.95、MITAKON ZHONG YIのボケは大きいです。
フルフレーム機に換算すると、50mm/F2.8 vs 50mm/F1.9 ですから、違いははっきりしてます。
かつてM.ZUIKO F1.8とLeica DG Summiluxを比較したときは、このサイズではボケの差はあまりよくわかりませんでした。

d0353489_1740325.jpg

もう一つ、室内写真での比較です。
やはりMITAKON ZHONG YIの方がボケが大きいです・・・後ろのピンクベアがより茫洋とした雰囲気になってます。
また、MITAKON ZHONG YIの方が暖色系で、発色が濃厚ですね。

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近所の愛知牧場に出かけて、屋外での比較撮影をしてみました。
背景の廃トラや枯れ枝の描写を見ると、MITAKON ZHONG YIの方が茫洋としてますね。
また、ここでもMITAKON ZHONG YIはより暖色系になってます・・・ガラスの色の違いなんでしょうか。

ちなみに、Adobe Lightroomで現像する際に色温度は同じにしています。
その他の撮影諸元はISO100でF1.4と1/4000、そしてF0.95と1/8000です・・・ほぼ同じ露出です。

d0353489_1145910.jpg

逆光気味の撮影で絞り開放、ボケとフレアの実験です。
太陽は左上前方、フレームの外にあります・・・半逆光の状況であえてフードを付けないで撮ってみました。

ニュージーランドのフォトグラファー、Richard Wongさんのレビューでは、「ミタコン25mmのフレア耐性は、ニコンのナノクリスタルコーティングレンズなどに比べたら良いとは言えない。」と書かれています。
さらに「光源がレンズの側面から来ているときにフレアは最も顕著」と書かれていました。

実際に撮影実験をしてみましたが、この程度でした・・・一般的な使い方であれば無問題のようです。
また、MITAKON ZHONG YIのボケはやはり大きいです。

d0353489_1942293.jpg

ほぼ実物大の彫刻を使って、ポートレート撮影的な比較です。
後ろのクスノキの葉のボケ方が違いますね。
MITAKON ZHONG YIで撮った写真のボケの方が大きいんですが、少々ざわざわとしたボケになる傾向があります。

d0353489_19424667.jpg

上の写真(3456 x 5184)から任意の部分を400 x 600で等倍にて切り出して比較してみました。
MITAKON ZHONG YIの方がボケは大きく、ボケのエッジがはっきりしていますね。

輝度差が激しい被写体を撮ると、このハードエッジなボケが強く出るので、背景がざわつくということなんでしょうね。
曇天下のカットにはこのハードエッジなボケが出ないので、おだやかな描写になっています。

d0353489_19112928.jpg

さて、本を置いて絞り開放で撮ってみました。
後ボケ・前ボケはそれぞれのF値にふさわしくボケていますが、問題は絞開放時の解像力です。
これじゃ字が小さくてわからない・・・じゃあ、下に400 x 600の等倍原寸切り出しで比較してみましょう。

d0353489_19114114.jpg

ううむ、どちらもシャープネスは似たような感じです・・・絞開放のわりには十分に解像しているように思います。
MITAKON ZHONG YI、絞の開放F値が1段以上明るいのに、なかなか健闘しています。
また、同じ色温度で撮っているにもかかわらず、DG Summiluxは寒色系、MITAKON ZHONG YIは暖色系です。

Richard Wongさんのレビューにも下記のような記述がありましたが、私も同感です。
「f/0.95で、すでにMitakonの中央部のシャープネスは極めて良好だ。ほとんどの状況で十分にシャープに写ると断言できる。Voigtlander Nokton 25mm/F0.95に比べると、F0.95ではMitakonの方がシャープだ。F1.4になると、Leica DG Summilux 25mm/F1.4と同等にシャープか、よりシャープですらある。」

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ところで、撮影して気が付いたことがあります・・・MITAKON ZHONG YIの方が、暗く写るんですね。
上のボケ比較では、あまり明るさが影響しないのでほぼ同じ明るさになるように補正してありますが、こちらの写真はありのままです。

この2本のレンズ、絞りがほぼ一段違うので、シャッター速度も一段ずつ変えて撮っています・・・マニュアル露出です。
例えばこの写真、DG SummiluxはF1.4で1/20秒、MITAKON ZHONG YIはF0.95で1/40秒です。
F1.0より明るいですから、Mitakonの方が明るく写らなければならないと思いますが、実際にはやや暗めです。

これはどうしてなのか・・・MITAKON ZHONG YIがF0.95ではなくF1.05ぐらいなのか、DG SummiluxがF1.3ぐらいなのか。^^;

でもよく調べてみると、F値は理論値なんです・・・レンズの焦点距離を有効口径で割った値です。
Richard Wongさんのレビューでは、「ミタコン25mは本当に f/0.95なのかどうか、Zhongyiに質問したら、技術ディレクターは本当にf/0.95だと言った。」と書かれていますので、まずこれは間違いないでしょう。

実際の光学系の明るさは、F値ではなくT値で表現されるらしいです。
T値はレンズの透過率や枚数に影響され、コーティングが優秀でレンズ枚数が少ないほどT値がよくなるんだとか。

パナライカのナノサーフェスコーティングが優秀だ、というのはよく聞く話です。
それに引き換え、MITAKON ZHONG YIのコーティングは凡庸で、フードなしで使おうとは思いません。
なるほど・・・明るさの違いは、レンズのコーティングの差なのかもしれません。^^

また、MITAKON ZHONG YIの方が周辺減光が多いので、暗く見えるというのもあるかもしれません。
DG Summiluxだって周辺減光はあると思いますが、ミラーレス用のレンズなので電子補正されてるでしょうからね。

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MITAKON ZHONG YIは電子接点がないですから、当然、カメラ本体による歪曲補正もないはずです。
使いながらなんとなく樽型の歪曲があることは感じてましたので、比較してみました。

DG Summiluxはしっかり電子補正されている感じですが、MITAKON ZHONG YIは案の定、樽型歪曲がありました。
でも、この程度です・・・被写体によっては無補正で使えるレベルです。

建物写真などを撮った際に気になるときは、Adobe Lightroomのレンズ補正の「手動・ゆがみ」で、+7程度の弱い歪曲補正をかけてやれば完璧です。
単焦点大口径レンズは樽型歪曲が出やすいようで、私の持っているAi Nikkor 55mm/F1.2やAi Nikkor 35mm/F1.4Sもタルタルです。

また、撮影範囲が若干違います・・・DG Summiluxの方がほんの少し広いです。
かつてDG SummiluxとM.Zuiko 25mm/F1.8と比較したときは、M.Zuikoの方がやや広めでした。
こうしてみると、同じ25mmレンズでも、撮影範囲が違うのがよくわかります。
MITAKON ZHONG YI < DG Summilux < M.Zuiko 25mm/F1.8です。

厳冬の25mm対決、ゲルマン神獣「カイラ」vs 中華妖獣「ミタゴン」、この対決の印象はこんな感じです。

MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95の方が・・・
●絞り開放では被写界深度が浅い・・・フルフレーム機換算50m/F1.9なので、m4/3としてはかなりの浮遊感を味わえます。
●ボケのカタチがハードエッジなので、被写体によって、ボケがざわつく傾向がある。
●色乗りが暖色系かつ濃厚。コントラストが強いからか?
●ほんの少し画角が狭い。
●やや暗めに写る。
●樽型歪曲が目立つ。
●外形サイズがコンパクトだが重い。
●ブランドイメージは未知数・・・中華ブランドと言うだけで拒否反応を起こす人もいます。

Leica DG Summilux 25mm/F1.4の方が・・・
●ボケのカタチが柔らかく、輝度差の大きな被写体でもざわざわしたボケが出にくい。
●コントラストはゆるめ。
●重量が軽いが外形サイズは大きい。
●ブランドイメージが良い・・・パナライカではありますが、「おライカさま」です。

なお、どちらも絞開放から十分にシャープです。
さらに絞るにつれてどちらもカリカリにシャープになり、F4ぐらいまで絞れば文句のないウルトラシャープなレンズとなります。
そう、開放のボケも楽しめるし、シャープなパンフォーカス写真も楽しめる・・・どちらもツンデレ・レンズすね。^^

かつて、Leica DG Summilux 25mm/F1.4と、M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8との比較レビューをやったときに、前者は「不良の魅力」、後者は「優等生」と書きました。

でも癖の強さで言えば、MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95はさらに強烈です。
MFレンズだし、誰にでも使えるレンズではないと思いますが、このレンズでしか味わえない描写もあります。
この中華妖獣「ミタゴン」を使うと、ゲルマン神獣「カイラ」ですら、優等生に見えてきます♪
癖はあるけど、使っていて楽しいレンズです。^^

この比較レビュー、いかがでしたでしょうか。
ゲルマン神獣「カイラ」の必殺技はオートフォーカスの利便性、中華妖獣「ミタゴン」の必殺技は、浅い被写界深度。
どちらも必殺技を持っていますので、それぞれの特徴を生かして使い分けていこうと思っています♪

愛知県みよし市三好ヶ丘、愛知県日進市愛知牧場にて
LUMIX DMC-GX8
MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95
Leica DG Summilux 25mm/F1.4
LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH (3枚目のみ)

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by blackfacesheep2 | 2017-01-27 05:00 | Hardware | Comments(21)
2016年 12月 29日

幻惑の中華妖玉 - MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95 Review (写真部門)

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ベアさんがしげしげと眺めている小さなカメラは・・・
パナソニックの超小型レンズ交換式カメラ、Lumix GM5ですね。

そこに装着されたレンズはMITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95・・・
最近私のブログで頻繁に登場するレンズです。

このレンズは、中国・瀋陽市の「中一光学」"ZHONG YI OPTICS"が作ったMFの単焦点レンズです。
ブランド名としては、欧州では”Mitakon"がよく使われているようです。

このレンズ、欧米ではそれなりに認知されているようですが、日本で使っている人は多くないようです。
それゆえ日本語で書かれたレビューもあまりないようなので、このレンズそのものをより深くレビューしてみようと思います。

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SPEEDMASTERと言う名前にふさわしく、F0.95の大口径です・・・人間の目のF値は約1.0だそうですが、それより明るいんです。^^;
焦点距離は25㎜・・・標準レンズです。
マイクロフォーサーズの標準レンズとしては、一番大きなボケが撮れるレンズの一つです。

絞り羽根は9枚、円形絞りですね。
また絞りにはクリックがないので、動画撮影の際には絞りを変えてもクリック音が気にならないという設計です。

d0353489_12153169.jpg

F0.95と言う大口径の割には、このMITAKON ZHONG YI 25mm/F0.95はコンパクトです。
左はAFのLeica DG Summilux 25mm/F1.4ですが、比較してみてもずっとスリムです・・・重さは230g、ずっしりと持ち重りします。

d0353489_12154457.jpg

このコンパクトな設計、ひとつ難ががあります・・・後玉が出っ張ってるんですね。
このせいで、オリンパス製の一部のカメラには装着できません・・・Olympus E-PL6, E-PL5, E-PM2, OM-D EM5初代はNGだそうです。
リアキャップも、ノーマルのマイクロフォーサーズレンズ用は使えず、専用の深いリアキャップがついてきます。

またAF仕様ではなくMF仕様ですから、手動でピント合わせをしなければなりません。
とは言え、ヘリコイドはしっとりした回し心地で、MFでも苦にはなりません。
電子接点はいっさいなく、焦点距離や絞値に関するEXIFは残りません・・・でも絞り優先AEやマニュアル露出で使えます。

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さて、このMitakon 25mm/F0.95、25㎝まで寄れます。
マイクロフォーサーズのレンズって寄れるものが多く、フルフレーム機のレンズに比べると近接撮影能力が高いです。

その最短撮影距離でF0.95の絞り開放で撮ったのがこのベアさんです・・・被写界深度、激浅です。
絞開放でもフォーカスの来ているところの画質は、意外にしっかりしているように思えます。

ニュージーランドのフォトグラファー、Richard Wongさんのレビューに書いてあった通りの好印象です。
「f/0.95で、すでにMitakonの中央部のシャープネスは極めて良好だ。ほとんどの状況で十分にシャープだと断言できる。Voigtlander Nokton 25mm/F0.95に比べると、F0.95ではMitakonの方がシャープだ。F1.4になると、Leica DG Summilux 25mm/F1.4と同等にシャープか、よりシャープですらある。」
納得できるレビューです。

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こちらはMitakon 25mm/F0.95の絞り開放による廃トラ・ポートレートです。
最近のミラーレス機は、ISO100の低感度や1/16000の高速シャッターが使えるモデルが多いので、F0/95と言う大口径でも、日中に絞り開放で使えるようになりましたね。

マイクロフォーサーズのボケと言うと、小さな被写体で比較することが多いんですが、あえて大きな被写体で比べてみました。
フルフレーム機のF1.4級と比べたらささやかですが、それなりに曖昧な後ボケが気持ち良いです。

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また、このレンズ、絞るとなかなかシャープな描写をします。
電子接点のないレンズなのでEXIFがわかりませんが、おそらくF8あたりで撮ったと思います・・・結構カリカリです。

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そして、こちらは上の写真の原寸切り出しです。
3456x5184のオリジナル写真のほぼ中心部を720x480で切り抜いていますが、まずまずシャープに解像しているように思います。

英国ベースの”ephotozine"と言うサイトの計測によれば、このレンズの解像度はなかなか良いようです。
このレンズ、開ければ夢見心地な大ボケ、絞ればカリカリ・・・いわゆるツンデレ・レンズですね。

さて、このMitakon 25mm/F0.95のライバルとなるのは、コシナ製のVoigtlander Nokton 25mm/F0.95 IIです。
私も最初はNoktonを検討していました・・・でも、WEB上のレビューや実写作例を検討した結果、MITAKON ZHONG YIを選びました。
その理由は下記の4つです。

Mitakon 25mm/F0.95の長所:

1. MITAKON ZHONG YIの方が絞り開放画質が使いやすい。
- MitakonのF0.95絞り開放はそれなりにクリアでシャープ、普通に使える。
- NoktonのF0.95絞り開放はハロが多く、滲んだソフトフォーカス系・・・ま、これはこれで悪くないのですが。

2. MITAKON ZHONG YIは、絞った時の玉ボケがカクカクしない。
- Mitakonの絞り羽根は9枚で、上の写真のように円形絞りに近いので、玉ボケは比較的スムース。
- Noktonの絞り羽根は10枚だが、昔ながらの直線絞りのため、絞ると玉ボケがカクカクする。

3. MITAKON ZHONG YIの方が小型軽量。
- Mitakon: フィルター径:43mm、 全長 : 55mm、 直径 : Φ54mm、 質量 : 約230g
- Nokton: フィルター径:52mm、 全長 : 70mm、 直径 : Φ60mm、 質量 : 約435g

4. MITAKON ZHONG YIの方が安い。
- eBayでは399USD、アマゾンだと51,800円と、Nokton IIのほぼ半額。

ちなみにMITAKON ZHONG YIがVoigtlander Noktonに比べると負けるのは下記のポイントでしょうか。

Mitakon 25mm/F0.95の短所:

1. ブランド力が弱い。
中華ブランドですからドイツの名門ブランド・フォクトレンダーに敵いません。
「そのレンズ、どこの?」と聞かれた際の会話は、こんな感じでしょうか。
- Nokton: 「フォークトレンダーだよ!」「おお、あの世界最古の光学機器メーカーか、すげえ♪」
- Mitakon: 「「中一光学だよ、ヅォンギィ、ミタコンとも言うよ。」「えっ・・・なにそれ。」

2.逆光時にフレアが多い。
コーティングがあまり良くない感じですが、フードをつけることでほぼ解消します。

3.ボケに癖がある。
うるさい背景の時に二線ボケになりやすいです・・・ここでもXenon 50mm/F1.9を思い出しました。

4.太陽を撮った時の光条の描写が特殊。
絞り込んで太陽に向けて撮影すると、とても不思議な光条が撮れます・・・普通の光条は撮れません。↓

d0353489_18133438.jpg

通常一番鋭い光条が出る最小F値、F16で撮ってます。
うむ~・・・これはちーと凄い。^^;
私もいろいろなレンズで逆光時の光条を撮ってきましたが、こういう面妖な光条を見たのは初めてです。
まさしく、「出たな~、妖怪変化・・・」って感じの不穏さ・・・Mitakonは妖玉ですね。

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フルフレーム機Nikon D610 + Ai Nikkor 50mm/F1.8Sと、Lumix GM5 + MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95を並べてみました。
この2つの撮影機材、大きさはかなり違いますが、ほぼ同じ画角・被写界深度の写真が撮れます。

d0353489_205979.jpg

こちらがその比較です。
左: D610 + Ai Nikkor 50mm/F1.8S
右: Lumix GX8 + MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95

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こちらはやや近接で撮った例です。
左: D610 + Ai Nikkor 50mm/F1.8S
右: Lumix GX8 + MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95

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こちらは室内撮影の例です。
左: D610 + Ai Nikkor 50mm/F1.8S
右: Lumix GX8 + MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95

Nikon D610にAi Nikkor 50mm/F1.8S装着したものは、有効径27.8です。
Lumix GX8にMitakon 25mm/F0.95を装着したものは、有効径26.3・・・これ、50mm/F1.9と同じです。

どちらも画角は47度です。
この二つのレンズで撮った写真の被写界深度、よく似てます。

もちろんF1.8と換算F1.9の違いがありますから、D610+50mm/F1.8で撮った写真の方が若干ボケが大きいです。
でも、Mitakon 50mm/F0.95もそれなりに健闘しているんじゃないでしょうか。

この程度のボケで良いのであれば、大きく重いフルサイズ機を持ち出さなくても良く、ありがたいです♪
もちろん高感度性能やダイナミックレンジの点で、マイクロフォーサーズがフルフレーム機に敵わないのは事実ですけどね。

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MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95、しばらく使ってみましたが、なかなか楽しいレンズです。
MFなので、ジャスピンを出すにはフォーカスピーキングを使ったり、部分拡大を使ったり、少々面倒な作業が必要です。
誰にでも使いこなせるレンズとは言い難いです・・・でも。^^
この「中華妖玉」には、抗いがたい魅力があるのも事実なんであります♪

なお、このレンズによる他の作例は、下のタグの中の"Speedmaster 25mm f/0.95"をクリックすると、見ることができます。
ご興味があればご覧ください。

愛知県みよし市にて
Lumix GX8
Lumix G 42.5mm/F1.7
LUMIX DMC-GM5
MITAKON ZHONG YI Speedmaster 25mm f/0.95

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by blackfacesheep2 | 2016-12-29 05:00 | Hardware | Comments(18)
2016年 04月 10日

病室でMNP開通を見守るテディベアたち

d0353489_1912654.jpg

胆管炎で入院している私のところに、相方謹製のテディベアさんたちがお見舞いにやってきてくれました。
ピンク色のモヘア・ベアさん、なんやら黒い手帖のようなものをもっております・・・これはなにかと言いますと・・・



d0353489_19122273.jpgはい、中に入っているのは、こんな黒い板です。

なんやら能天気でトロピカルな雰囲気のシンボルマークがついておりますが、実はこれ、世界第3位のスマートフォン・メーカー、Huaweiから発売されている"P8 lite"と言う格安スマホです。

2年前の春に、ガラケーとスマホの2台持ちを卒業してAUのスマホ、"isai LGL22"に転換しました。

ソフトバンクからのMNPだったんですが、各種割引や特典のおかげで、夫婦で月間7,000円以下、一人3,500円以下と言う、キャリアスマホとしては例外的な好条件で運用してきました。

あれから2年・・・再び更新月がやってきました。

4月以降、AUでスマホを使い続けると、一人当たり月間7,500円以上の維持費が必要になってきます。

ドコモやソフトバンクにMNPする手も考えましたが、昨今はキャッシュバックのうまみなども少なくなり、AUとそれほど変わらない維持費になってしまいます。

かと言って、スマホの便利さが身に染みてしまった今、もはやガラケーには戻れない・・・

そのため、格安スマホ&SIMに鞍替えすることにいたしました♪

格安スマホとは、SIMフリーのスマートフォンとも言い、他社製のSIM(ICチップ)でも使える汎用スマホのことです。

大手キャリアのスマホと違ってSIMロックがかかっていないので、お好みのSIMを挿入して使うことができます。

格安SIMとは別名MVNOとも言い、格安の通信料を提供している会社が販売しているSIMです。

このMVNO、回線は自前で持っておらず、NTTドコモの回線を使うドコモ系と、AUの回線を使うAU系の2種類がありますね。

今回の移行の際、スマホは夫婦そろってHuawei P8 liteをチョイス。
私がブラック、相方がゴールド・・・EDIONで一台25,000円弱と、お値打ちでした。

このHuawei P8 Liteの仕様は、Android 5.0(Lollipop)搭載、CPUはHisilicon Kirin 620 オクタコア、メモリはRAM2GB,ROM16GB、ディスプレイは約 5.0inchのHD(720x1280) IPS、バッテリ2,200mAh、AnTuTu5.7のベンチマークスコアは35,000程度、と言う凡庸なミドルレンジスマホです。

格安SIMは"mineo"が出しているプランを選びました。
「データ通信3GB+090音声通話」プランで、一人当たり1,550円/月と超お値打ち、もはやガラケーと大差ありません♪



d0353489_19124345.jpgスマホの運用コスト、三大キャリア(ドコモ、AU、ソフトバンク)と格安スマホ&SIMを比較すると、その差に愕然とします。

例えば、我家が三大キャリアのスマホを一年使うとすると、7,500円×2人×12ヶ月=180,000円・・・2年だと360,000円、10年だと1,800,000円です。

でも、mineoのこのプランなら、一年で1,550円×2人×12ヶ月=37,200円です・・・2年だと74,400円、10年だと372,000円です。

格安スマホは3年~4年は使えますから、10年で考えると2台ぐらい入れ替えるかな・・・夫婦二人で10万円ぐらい別予算が要ります。

それにしても・・・2年で海外旅行に行けるぐらいの差額10年で軽自動車が買えるぐらいの差額になってしまいます。^^;

さて・・・格安SIMは多くの会社が出しており、どこのSIMを選ぼうか、検討を重ねました。

店舗のカウンターでMNPができる楽天モバイルや、料金設定の安いDMMモバイルも魅力的でした。

でも、家族で使うなら"mineo"がいろいろな面でメリットが多いように思える・・・特に気に入ったのは次のポイントです。

●2年縛りがない、2年後以降も料金が上がらない

●実際に出る通信速度がそこそこ速い

●自分に一番フィットする3GB+090音声通話プランが安価

●パケットシェアで余ったデータを家族でシェアでき、家族じゃない人でも人にあげたりもらったりできる

●AU機でもドコモ機でも対応可能
私たち夫婦は電波範囲の広いドコモプランにしましたが、義姉はAU版ファブレットのEXPERIA Z ULTRAを気に入っており、それをまだ使いたいとのことなので、AUプランを採用。




d0353489_22502575.jpgmineoのシェアプランは、ドコモプランでもAUプランでも授受譲渡可能なので、家族に違うプランの人がいても無問題ですね。

●自宅で開通できるため、待ち時間がない

これ、私的にはポイントが高いです。

店舗のカウンターで延々と順番を待つのも辛いし、回線が開通されたSIMが送付されるタイプの会社だと、電話の不通期間ができてしまいます。

その点、この"mineo"は自分のPCで、好きな時に好きな場所で回線の開通ができるので、実に好都合です。

でも、mineoに申し込んだとき、まさか入院中の病室でMNPすることになるとは思いもしませんでしたけどね。^^;

左は、mineo専用アプリで、パケット使用料などが一目瞭然です。

また当月のパケットが不足・余る場合には、人からもらったり人にあげたりするのも、このアプリでできます。

また、「マイネ王」と言う「知恵袋」のようなユーザーコミュニティにもリンクされており、わからないことがあったらそこで質問すれば良いようになっております。

さて、下の方にmineoスイッチ「節約ON」と言うボタンが見えます。

これは通信速度を200KBと言う低速に固定する代わりに、使い放題になるボタンです。

200Kbと言うとかなり低速に感じますが、バースト転送モードが働くので、実際にはテキスト中心のウェブブラウジング、FacebookやLineなどなら、なんとか使い物になります。

それにしても、昨今の通信速度の向上って、私のようなオールドユーザーには目を見張るものがあります。

私が最初に使ったモデムはたった2.4Kbpsしか出なかったし、Windows 95の頃でも56Kbでダイヤルアップ接続していましたし、ごく初期の常時接続であるISDNでさえ64K+64K=128Kでしたもんね。^^;

それを考えると、200Kbだって十分高速、10Mbpsなんて超ド級なスピードなんであります♪



d0353489_21231359.jpgさて、この格安スマホ、メリットばかり書いてきましたが、当然デメリットもあります。

●三大キャリアのスマホに比べると、遅い。

確かに遅いです・・・でも、スマホのLTE、2Mbpsも出ていれば、ネットサーフィンはもちろん、動画ですら御の字なんですよね。

右は4/9の午後2時ぐらいに計測したmineo Dプランの速度です。

下りで10Mbps近く出ております・・・私には十分以上の速度です♪

また、このHuawei P8 liteを親機にしてWi-fiテザリングしても、PCでは十分な速度でネットが使えました。

●家族間無料通話ができない。

今までは家族の間なら無料通話ができましたが、格安SIMだとそれができなくなりました・・・一般通話同様に、30秒で20円かかります。

しかしながら・・・家族間はFacebook MessengerやLineの無料通話を使ってしまうので、ほぼ問題ありません。

さらに、mineoに入ると、"Lala Call"と言うIP電話がタダで使えるようになります。

この"Lala Call"、050で始まるナンバーがもらえますので、人にも教えられて便利です。

"Lala Call”同士なら通話料は無料だし、携帯電話に向けて発信しても18円/1分と半額以下、固定電話への発信は8円/3分と破格に安上がり、さらに恐ろしいことに海外で使っても同額です。

もちろん、Facebook MessengerにしろLineにしろ”Lala Call"にしろ、音質は090音声通話に比べると劣ります。

でも、使えないほどじゃない・・・
4月になって以来、私は外部に発信する際にはこれらのどれかしか使ってませんが、基本的に問題ありません。
どうしても聞こえにくい場合は、カケホーダイの人なら090の番号にかけなおしてもらう、と言う手も使えます。^^;


さて・・・このAUからのMNP、mineoでの開通を時系列で振り返ると、次の通りです。

●3月中旬, EDIONにてHuawei P8 lite購入。
- 自宅のWi-fiにて運用し、自分の用途には問題のない機能をもつスマホであることを確認。

●3/21, AUに電話して、MNP予約番号をもらう。4/4まで15日間、有効。

●3/21, PCでmineoのウェブサイトからオンラインで申し込み。

●3/29, 胆管炎で入院。

●3/30,mineoからSIM到着、相方に病院へもってきてもらう。

●4/1,mineoのSIMをHuawei P8 Liteに挿入。

●4/1 端末の電源を落とした後、mineoのウェブサイトからオンラインにてMNP予約番号を入力、回線切り替え。
- ちなみにAUの場合、更新月の初日にMNPすると最も経済的。

●4/1 約1時間後、P8 liteの電源をON、NTT DOCOMOのアンテナ・ピクト確認。
- mineoの指定通り「111」に電話、開通確認、マニュアルに従い、APNを設定する・・・と言っても、記入例通り入力するだけ。
- 相方と義姉の分も同様に設定。

これだけです・・・とっても簡単でした♪
まだ普及率は10%に届かない格安スマホ&SIMですが、費用対効果は非常に高そうで、自分の用途にはこれで十分な感じです。^^
体調が良くなってきたし、入院していて時間があるので、ついたくさん書いてしまいました。^^;


愛知県豊田市にて
LUMIX DMC-GM5
Lumix G 20mm/F1.7 ASPH

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by blackfacesheep2 | 2016-04-10 05:00 | Hardware | Comments(24)
2016年 01月 27日

The New Flagships

d0353489_20151826.jpg

ここは名古屋の真ん中、TV塔の東にあるNHKビルの2階です。
このエスカレーターの向こう側にある建物に入ると・・・

d0353489_2016027.jpg

こんなアーティスティックな花のデコレーションに迎えられます。

d0353489_20161651.jpg

ここはニコンプラザ名古屋です。
2014年の秋までは大津通りと桜通りの交差点にあったニコンのサービスセンター、ショールームや写真展示スペースを拡充するために、この場所に移転したそうです。

ここに来るのは初めてです・・・私の愛機、Nikon D610のローパスフィルターのお掃除をしてもらいにやってきたんであります。
先代のD600と違って、LPFにダストがつき難いD610ではありますが、最後にクリーニングしてから9か月経ち、絞り込んだ時にダストがわかるようになってきました。
昨日はウィークデーと言うこともあって、順番待ちは皆無、30分でお掃除してもらうことにしました。

d0353489_2017987.jpg

待っている間に、新しいデジタル一眼レフをチェックしてきました。
こちらは3月に発売されるバリバリの新製品、"Nikon D5"です。
プロ向けのデジタル一眼レフカメラで、35mmフルフレームのFXフォーマットのフラッグシップモデルですね。

D5の常用感度はISO100~102400、拡張感度は最低側がISO50相当、最高がISO3280000相当だそうです・・・鬼のような高感度性能です。^^;
7ケタのISOが使えるということは、暗所での動体撮影に威力を発揮しそうです・・・リオデジャネイロ・オリンピックに間に合わせてきましたね♪

AF関連も強化されました・・・測距点は51点から153点へと増加し、さらにその配置エリア全体の面積が、D4Sより130%以上と広くなっています。
連写性能も、D4Sの10~11コマ/秒から10~12コマ/秒へと強化されています・・・もちろんAF/AE追随時の性能です。^^

ちなみにレンズも昨年末に新発売となった新しい標準ズームレンズ、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRが装着されておりました。

d0353489_2042411.jpg

こちらも3月に発売予定のDXフォーマット(APS-C)の最高峰、Nikon D500です。
スポーツ系のフォトグラファーに長らく待ち望まれていたDXフォーマット最上位の金属ボディモデルで、D5と同等の153点AFシステムを搭載しています。
常用感度は最高ISO51200ですが、拡張でISO1640000相当(Hi 5)までの増感も可能なんだとか。

また、こちらに装着荒れていたのも最新鋭のDXフォーマット専用標準ズームレンズ、AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VRです。

D5とD500、どちらも魅力的なフラッグシップ機でした。
基本的に動かないものの撮影ばかりで、動体撮影や暗所撮影をあまりしない私には猫に小判です・・・心穏やかにいじり倒すことができました♪
でも、35mmフルフレームのミラーレスが出てきたら・・・ちーと心が動きそうですけどね。^^;

d0353489_20173572.jpg

LPF清掃、30分で完了しました・・・1,028円でした♪
この程度のコストでLPFをお掃除してもらえるなら、汚れるたびにSCに持ち込むのも気が楽です。
でも、ニコンのサービスセンターでは、LPFの清掃講習会を定期的に開催しており、たまたま今週の金曜日が直近の開催日となります。
時間的には参加可能なので、とりあえずその講習会にも出席してみることにしました♪

名古屋市東区東桜1-13-3 NHK名古屋放送センタービル2階 ニコンプラザ名古屋にて
Nikon D610
Ai Nikkor 35mm f/1.4S


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by blackfacesheep2 | 2016-01-27 05:00 | Hardware | Comments(26)