2017年 09月 22日

野口英世一枚でやってきたカメラ

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ベアさんがしげしげと眺めているこの物体は・・・艶消しクロムメッキが美しいクラシックカメラですね。
"SP II"と言う刻印が見えますが、これがこのカメラの名前です。

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SPと言うのは、このSPOTMATICの略称ですね。
実際にはスポット測光ではなく、平均測光のカメラです。

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このカメラのフルネームはアサヒ・ペンタックス(Asahi Pentax) SP IIと言います。
高校生の土岐に初めて一眼レフを使いましたが、それはPentax SPFと言って、このSP IIの兄弟機でした。
このSPFとSPIIについての想い出やウンチクについては、双子の弟のXylocopalが詳しく書いています。

私がフィルムカメラでの撮影を再開したとき、懐かしいSPFを再度手に入れました。
最近は出番が少なくなって、使ってませんでした。

久しぶりに使ってみたら、不調になってました・・・この辺の顛末、フィルム写真ブログで書きましたね。
最後に使ったのが2009年・・・8年も放置すればおかしくもなりますよねえ。^^;

どうやらフォーカルプレーンシャッターの幕速が狂ってしまい、1/1000が切れなくなってしまったようです。
しょうがないので、SPFを修理に出すか、それとも他のカメラを買うか、ずっと考えていました。
せっかくM42マウントのレンズを持っていても、1/1000が切れないとボケ写真が撮りにくくてフラストレーションがたまります。

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先日、某巨大オークションサイトを見ていたときのことです。
Pentax SP IIが1,000円で出ていました。

程度が良さそうだったので、1,000円で入札してみました・・・驚くべし、他に入札する人もなく、落ちてしまいましたよ。^^;
昨今、オールドレンズにはそれなりの人気があると思いますが、フィルムカメラの人気ってまるでないんですねえ。^^;

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そんなわけで、1,000円で落札したPentax SP IIが我家にやってきました。
とりあえず露出計をチェックしてみます・・・SONY α7IIと比べてみると、一段ほどアンダーを示すようです。
電池がオリジナルの水銀電池だと1.35Vなのに、1.5VのLR41を入れてますから、その電圧差のようです。

一段アンダーなら、フィルム感度を設定するときに、一段感度を低くしてやれば良いわけです。
例えばNeopan 100 AcrosはISO100のフィルムですから、感度設定ダイヤルでISO50に設定すれば、ほぼ正しい露出で撮影できます。

ただ・・・ここで一つ問題があります。
これ、SP系の仕様なんですが、ISO100以下にすると、高速シャッターと露出計が連動しなくなります。

上の写真はISO50に設定したものですが、1/1000にすると左側の窓が赤くなります・・・ISO25だと、1/500から赤くなります。
これが「この速度では測光できませんよ」と言う警告マークですね。
実際にメーターも振れなくなってしまいます。

じゃあ使えないのか・・・そんなことはありません。
他のシャッター速度で測光し、脳内換算すればいいだけのことです。
もし1/250でF8なら、1/500のときにはF5.6だし、1/1000ならF4になります。

ちなみにラチチュードが広いネガフィルムなら、2段オーバーぐらいはなんとかなります。
1/1000でF4が適性露出だったとしても、私は平気で1/1000でF1.8で撮っちゃうことがあります♪

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とりあえず、ネオパン100アクロスを装填してEI100設定で試写し、現像してみました。
初めて使うカメラですから、D-76の1:1希釈、液温20度Cで10.5分と言う、鉄板設定での現像です。

乾燥を待ってネガをチェックしてみましたが、ほぼ濃度の揃ったネガになりました・・・シャッター速度の精度はOKですね。
1/1000の高速シャッターでも、前幕が後幕に追いつかれて真っ黒になったりはしてません。

また漏光も皆無でした・・・モルトはまだ大丈夫みたいです。
コマ間のスペースも安定しているので、フィルム給装にも問題はないようです。
ううむ、たった1000円で手に入れたカメラでしたが、完動品でした・・・感動しました・・・(汗)

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さて、このSPIIは純粋な絞り込み測光のカメラです・・・SMCタクマ―なら開放測光が使えたSPFとは違うカメラですね。
レンズの左側にあるSWと言うのが電源・絞り込みスイッチで、これを押し上げると絞り込まれて測光できます。
測光し終わったら、押し下げ手元の位置に戻しておかないと電池が消耗します。

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絞り込み測光のSPIIではありますが、自動絞のレンズなら、シャッターを押すまでは絞り込まれません。
ファインダーは明るいままでフォーカシングに専念できます。

シャッターを押した瞬間、カメラのマウントの下にあるアーチ形の金属片が前に出てきます。
そして、レンズの後ろに出ている絞り込みピンを押します・・・そして、絞りが所定の絞値まで絞り込まれる、というわけですね。

PentaxのKマウント機やヤシカ・コンタックス・マウント機、キヤノン機でアダプターを経由してM42のレンズを使う方も多いですが、それらのカメラにはこのピンを押す自動絞機構がありませんから、つねに絞り込み測光で使わざるを得ません。

それゆえ、絞るとファインダーが暗くて、フォーカシングしにくくてしょうがないんですね。
こうなると、自動絞のレンズの意味がなくなり、プリセット絞りの古いレンズの方が使いやすくなってしまいます。

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でも、EVFのミラーレスカメラなら、絞り込んでも暗くなることはまったくありません。
SONY α7IIはM42レンズの母艦としてとても使いやすいですね。

ただ、フルフレーム・ミラーレス機には、"ポチリヌス菌"が付着してくるのでご注意を。^^;
M42マウントのレンズって、オークションマーケットではとても安いですから、もう5本まで増殖してしまいましたよ。
SMC Takumar 55mm/F1.8、Carl Zeiss Jena Pancolar 1.8/50 MC, Carl Zeiss Jena Flektogon 2.4/35 MC, Porst 135mm/F1.8 MC, Hanimex 28mm/F2.8 MC・・・

そういえば、今日から名古屋の丸栄百貨店で、中古カメラ市が始まりますね。
日曜日あたりに、ジャンクをあさりに行ってこようかなあ♪

なお、このPentax SP IIで撮った写真は、私のフィルム写真ブログに置いてあります。
ご興味があったら、そちらも覗いてやってください。

愛知県みよし市三好ヶ丘にて
LUMIX DMC-GM5
M.ZUIKO 60mm F2.8 Macro

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by blackfacesheep2 | 2017-09-22 05:00 | Hardware | Comments(12)
Commented by London Caller at 2017-09-22 05:39 x
ずいぶん古いカメラは「写真機」といいますね。^^
あ〜そう!私の初めて使った「写真機」は日本製のヤシカでした。
30年前のことかもしれません?!

ヤシカは今もう探しにくくなりましたね。
え、「ます形+にく(い)+くなる」を初めて使ったので、文型は正しいですか?「く+く」なんかおもしろい。^^;
Commented by iwamoto at 2017-09-22 07:51 x
懐かしいですね。
お話もいちいち納得、心は子ども時代に飛んでゆきました。
スポットという言葉には、わたしも引っ掛かっていました。
アサペンの人に会ったら聞いてみようと思っていましたが、
もはや、分る人はいないでしょうね。
Commented by yuphotobook at 2017-09-22 08:16
デジカメからカメラデビューをした身には、フィルムカメラは新鮮です。
いわゆる「写る〇です」は使ったことがありますがね・・・。

無知なもので、ペンタックスがあさひという日本の会社だと知りませんでした (^^;
Commented by NullPointer09 at 2017-09-22 09:57 x
おはようございます。
ペンタックス・・・ペンタックス・・・望遠だよ・・・望遠だよ・・・ワイドだよ。
このフレーズが脳内リピートしてしまう時代がありました。
その頃のカメラですね。^^
Commented by voyagers-x at 2017-09-22 11:29
おはようございます!!
む?
1000円で落札したのですか!!
考えてみると、フィルムカメラというのはシャッターが押せればそれでいいみたいな
カメラですね
要は使う人の腕次第ですね
Commented by blackfacesheep2 at 2017-09-22 12:00
London Callerさん、こんにちは。^^
そうそう、おじいちゃんおばあちゃんはカメラじゃなくて「写真機」と言ってましたよねえ♪
「ヤシカは今もう探しにくくなりましたね」は正しい日本語ですよ♪
今開催中の丸栄百貨店の中古カメラ市では、ヤシカのカメラはよく見ます・・・「学習用」って書いてあります。^^;
Commented by blackfacesheep2 at 2017-09-22 12:07
iwamotoさん、こんにちは。^^
あはは、1960年代から70年代に写真を撮っていた人には、とても懐かしいカメラですよね♪
平均測光なのになぜSpotmatic・・・不思議ですよね、もう一台の所有一眼レフ、Nikon F3の方がよほどスポット測光に近いです。
Commented by blackfacesheep2 at 2017-09-22 12:09
yuphotobook さん、こんにちは。^^
いまや、フィルムカメラは使ったことがない人の方が多くなったかもしれませんね。
ペンタックスは1960年代から70年代にかけてはとても元気でしたね、お値段が手ごろで質の良い製品を作ってました。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2017-09-22 12:11
NullPointer09さん、こんにちは。^^
あはは、そのCMは一世を風靡したCMでしたね、熊倉一雄さんの声でしたっけね♪
あれでレンズには望遠やワイドがある、と知った人も多いんじゃないでしょうか。
Commented by blackfacesheep2 at 2017-09-22 12:13
voyagers-xさん、こんにちは。^^
いくらフィルムカメラが死亡宣言されたとはいえ、1000円で落札できたとは・・・驚きましたよ。^^
確かにフィルムカメラは暗箱みたいなもので、シャッター速度が変えられてフィルムが送れればそれでOKです♪
Commented by sternenlied2 at 2017-09-22 13:51
当時のペンタックスといえば、望遠だよ、ワイドだよのCMが思い出されてきます^^
弟さんもカメラがお好きなようで、子供の頃から、兄弟揃うと、
カメラや撮影で楽しい話が盛り上がってる様子が想像できます。
タイトルの「野口英世一枚でやってきた」というのは?
Commented by blackfacesheep2 at 2017-09-22 14:40
星の歌さん、こんにちは。^^
おお、Pentaxというと、やはりあの熊倉一雄さんのTVCMを思い出されますか、同時代人ですねえ♪
なんせ一卵性双生児ですからねえ、趣味や好みもほとんど同じです・・・昔はカメラも共有してましたよ。^^
野口英世氏は今、千円札に描かれています・・・星の歌さんが日本を去ったころは、夏目漱石だったのかな?


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