2016年 10月 15日

蘇る表現主義

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先日、名古屋市内のある建築物を訪問しました。
これはその建物のひさし部分なんですが、複雑な装飾が施されています・・・手間とお金をかけた建築ですね。

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その横にある通用門は真っ赤に錆びて、歴史の古さを物語っております。

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この建物がある場所は、街路樹としてプラタナスが植えられている大通りです。

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そう、ここは名古屋の目抜き通りの一つ、大津通の市役所寄り、大津橋の手前なんであります。
ここには2つのレトロな建物が建っています。
上の写真の右側が愛知県庁大津橋分室ビル、左側が伊勢久株式会社ビルです。

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今回、私が訪問したのは愛知県庁大津橋分室ビルです。
ここは昭和8年(1933年)の建築で、旧愛知県信用組合連合会会館として竣工しました。
戦後は農林会館として使用されたのち、1957年(昭和32年)に愛知県に寄贈されたんだそうです。

このビルは、当時の流行の表現主義でデザインされています。
表現主義はドイツで生まれたデザイン様式で、不安や葛藤などをあらわしたものが多いようです。

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スクラッチタイル仕上げの外壁、バルコニーの複雑な装飾、三連丸窓、ゴシック風の階段室・・・
小さなビルですが、見所がたくさんあります。

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長い間、愛知県史編纂室として使用されていましたが、2015年夏に一般公開されました。
2階・3階に、あいちトリエンナーレや現代アートに関する情報を発信するアートラボあいち大津橋がオープンしました。

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今まで一般公開されていなかったこのビルの中に入るのは初めて・・・興奮します。
ううむ・・・表現主義が流行った時代の建物だけのことはありますねえ、荘重な空気がながれておりました♪
なお、1階には「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」が入っていますが、この日は休館のようでした。

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階段室には、竣工当時のスクラッチタイルによる装飾がまだ残っていました。

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建物はレトロですが、中ではこんなアヴァンギャルドなアートも展示されておりました。

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3Fでは芸術大学連携プロジェクトとして、愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学の県内3つの芸術大学による企画展示がされておりました。

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でも・・・表現主義の建築が好きな私にとっては、この大津橋分室の存在自体がアートに見えます。
階段室に溢れる「光蜥蜴」は、とってもフォトジェニックでした♪

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名古屋に残る美しい近代建築、愛知県庁大津橋分室・・・
今までは外観しか見られませんでしたが、内部までつぶさに見ることができて満足でした♪

名古屋市中区丸の内三丁目4番13号 愛知県庁大津橋分室にて
LUMIX DMC-GX8
LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6

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by blackfacesheep2 | 2016-10-15 05:00 | Old Buildings | Comments(14)
Commented by getteng at 2016-10-15 07:32
blackfacesheep2さん
建物の保存・維持管理が行き届いているようですね。
貴重な建物遺産としていつまでも後世に残してほしいものです。
Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-15 08:49
gettengさん、こんにちは。^^
名古屋の近代建築、空襲の際にかなり失われてしまったようなんですが、いくつかは残っています。
名古屋市はその保存に熱心ですね・・・おかげ我々もその美しい姿をいまだに楽しむことができます。
Commented by voyagers-x at 2016-10-15 10:40
おはようございます ! !
クラシカルな建物ですね
こんな雰囲気が好きです
スナップとは別にもの撮影の延長でいい感じの物件を撮影するのも好きです
やっぱり建物を撮る時は少し広角気味のレンズがいいですね
広角って近づけば標準レンズのようにも扱えますしね


Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-15 12:06
voyagers-xさん、こんにちは。^^
なんせ昭和ヒトケタ生まれの建物ですからね、どこを見ても歴史がいっぱい詰まってる感じでした♪
そうそう、明るい広角レンズで撮ろうか、便利ズームにしようか、考えましたが・・・結局便利ズームになっちゃいました。^^;
Commented by sternenlied at 2016-10-15 14:28
日本にも表現主義の建築があるとは?!味わいのある建物ですね。外観もさることながら、階段部が気に入りました。表現主義で建てようと思ったのは誰の影響だったのでしょうか。関心を持ちます。先日紹介したヴォルプスヴェーデの「ケーゼグロッケ」の設計家であったブルーノ・タウトは表現主義であったし、共産主義者でもあったので、当時ナチスから迫害されて、上野伊三郎率いる日本インターナショナル建築会から招聘を受けて、1933年に日本に亡命し3年半暮らしていたそうですが、生憎建築関係の仕事は得られず日本の素材を活かした工芸品を作っていたそうですけれども。ちなみにブルーノ・タウトが日本で暮らしていた30年代に撮影したという「タウトが撮ったニッポン」という写真集が出版されています。

http://www.st.rim.or.jp/~success/tauto_ye.html
Commented by 皐月の樹 at 2016-10-15 22:06 x
ん~、トリエンナーレの舞台ながら、完全に建物が主役でございますね~!
それも納得の存在感ですね♪
こういう古い建物が未だに沢山残っていることが、素晴らしいですね~!
そして同時に羨ましいです~^^;
やはり贅沢な造りの建物は、何年年が流れても魅力的でございます。
レストランやカフェなど入ったら・・・素敵だと思うのですけどね~^^;
Commented by gaku0107boo at 2016-10-15 22:15
こんばんわ!
ここの二つの建物、いつか中を見てみたいと思っておりましたが、今は中に入れるのですね。
なるほど、思っていた以上にフォトジェニックですね!

伊勢久のビルは若いころに仕事の関係で入ったことがあるはずなのですが、・・・まったく記憶がありませんデス。(大汗)
緊張してたのかなぁ。(笑)
Commented by auf1028 at 2016-10-16 00:20
いや~これは素敵な建物です.名古屋ってすばらしい建築
がたくさんあるんですね.
Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-16 20:17
星の歌さん、こんにちは。^^
日本でも、昭和初期にはかなり表現主義的な建築が増えたようですね。^^
ブルーノ・タウト、名前だけは知っております・・・思想家と認識していましたが、表現主義の建築家でしたか。
Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-16 20:19
皐月の樹さん、こんにちは。^^
トリエンナーレがらみでこういう素敵な建物の内部が公開されるとは・・・ありがたかったです♪
ここの1階、戦争博物館でもいいんだけど、ちょっと地味・・・カフェにしたらかなり流行りそうなんだけどなあ。^^
Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-16 20:21
岳の父ちゃん、こんにちは。^^
私も、この大津橋分室の中に入れるというのは、トリエンナーレがらみで知ったところでした。^^
え゛・・・伊勢久ビル、入ったことがあるんですか・・・ええなあ、あそこはまだ営業中ですよね(^^♪
Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-16 20:22
auf1028さん、こんにちは。^^
昔の洋風の建物って、手間とお金をかけて作ってありますよね。
名古屋は空襲で目ぼしい建築を失っていますが、それでもまだいくつか残っていますね♪
Commented by j-garden-hirasato at 2016-10-17 06:54
以前、名古屋のレトロ巡りしたとき、
撮った建物です。
ここも会場でしたか。
そのときは、
改修工事(耐震補強かな)をしていました。
Commented by blackfacesheep2 at 2016-10-17 15:33
j-garden-hirasatoさん、こんにちは。^^
おお、この建物をすでに見たことがおありになりますか、気合の入った近代建築探訪をなさったんですね♪
トリエンナーレのみならず、名古屋のアートの発信基地として使うらしいですが、愛知県も慧眼なんであります。^^


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